ゾンビは意外と速く動く

丑三つ時でもホラー映画

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受け継いだものは予想を超えてた「ヘレディタリー 継承」

どうも。

話題作「ミッドサマー」を見た時、「ヘレディタリー 継承」監督作品?いやいや、公開された頃に見たわ!でも内容覚えてないよ、それならまた見ればいいじゃーーーん!!って脳内会議が開かれました。


そりゃもう、脳内ポイズンベリーばりに。

 

で、アマプラで無料配信中だったんで、「ミッドサマー」と「ヘレディタリー 継承」を続けて見たんですけどね。

いや、もう、アリ・アスター監督作品好きだわ。

 

相当なお気に入り映画「ミッドサマー」の感想レビュー記事はこちらららん。

yuotaso69.hatenablog.com

 

そんなこんなで、「ヘレディタリー 継承」の感想やらなんやかんやを書いていきます。

 

 

【ヘレディタリー 継承】

 

2018年のアメリカのホラー映画。

サンダンス映画祭でプレミア上映され、高評価を得ている。

監督・脚本は、本作が長編映画デビュー作となるアリ・アスター

 

原題は「Hereditary」。

ヘレディタリー 継承(字幕版)

 

【登場人物】

・アニー・グラハム(トニー・コレット):ピーターとチャーリーの母で、スティーヴの妻。ミニチュア模型作家をしている。兄を自殺、父を餓死という形で亡くしていて、亡くなった母とは不仲だった。夢遊病だった時期があり、そのせいでピーターとギクシャクしている。

 

・スティーヴ(ガブリエル・バーン):アニーの夫で、ピーターとチャーリーの父。

 

・ピーター(アレックス・ウルフ):グラハム家の長男。思春期の真っ只中。母アニーとの間に大きな溝がある。

 

・チャーリー(ミリ―・シャピロ):グラハム家の長女、ピーターの妹。ピーナッツアレルギーがある。独特の感性の持ち主で、口を鳴らす癖がある。

 

・ジョーン(アン・ダウド):アニーの友人女性。セラピーでアニーと知り合う。娘と孫を亡くしている。

 

 

【あらすじ】

アニーの母、エレンが他界した。

その後、アニーは不可解な現象に悩まれるようになるが、夫は信じてくれない。

 

とある日の夜、ピーターは友人たちのパーティーに誘われる。しかし、アニーから妹を連れて行くことを条件に出され、渋々従うピーター。

チャーリーはパーティーで出されていたケーキを食べ、アレルギー発作をおこす。慌てて病院へ連れていこうとするピーターだったが、途中で不慮の事故が起こり、チャーリーは亡くなってしまう。

 

愛娘も失ったアニーはひどく落ち込み、自責の念に苛まれるピーターは精神が不安定になり、二人の板挟みになるスティーヴ。

 

徐々に家族は崩壊していく。

 

このままではいけないと感じたアニーは、セラピーへ参加しようとする。そこで、娘と孫を亡くしたというジョーンと仲良くなるのだが‥‥


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【感想やら考察やら】

この映画、普通に幽霊が出てくる映画だと思ったら、終盤でひっくり返される。

いわゆる、どんでん返し系

でも普通にどんでん返しがあるだけじゃなくて、小ネタ(隠しネタ?)が大量にある。

 

とりあえず、初見では騙されておいたほうが楽しい作品。いや、ちょっとグロいけど。

 

「幽霊だけど幽霊じゃない!」

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ホラー映画=幽霊・悪魔・殺人鬼・モンスターみたいな定番設定あるよね。そういうのに狙われたり、退治したり。

まぁ「ヘレディタリー 継承」も、死んだエレンの幽霊みたいな影とか、チャーリーの幽霊っぽい存在とかは出てくるわけですよ。

 

ただ、チャーリーの存在を感じてるのはピーターだけ。

ピーターのせいで妹チャーリーは死んだようなものだし、アニーは病んで一家崩壊の危機だし、ピーターが幻覚を見たりしててもおかしくない。精神的に追い詰められて、無意識にチャーリーのクセを真似てたり、憑りつかれたと思い込んだり。

本当にチャーリーの幽霊のせいかもしれないけど、精神的な問題かもしれない。

 

アニーもチャーリーの存在を感じたことがあるけれど、裏で手を回してた人がいるんじゃないの?っていう。

 

ジョーンに教えられた交霊会をやってチャーリーを呼び出すけれど、それも本当にチャーリーなの?って疑問が残るんだよね。本当は、別モノだったかもしれない。

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ホラー映画って、「これは幽霊ですよ」っていう確信があるうえで進むし、違うものだったらネタバレするのが普通……だと思ってる。

 

だから、最後まで幽霊かどうかは見た人にお任せしておく展開は、なんというか、すごく不気味だった。幽霊じゃなくて、精神的な問題の可能性を残しておくって、アリ・アスター監督はチャレンジャー過ぎる。

 

「登場人物全員、どこかズレてる」

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「ヘレディタリー 継承」は公開された頃に見て、最近「ミッドサマー」を見て、思い出したように「ヘレディタリー 継承」を見直したから言えるんだけど。

ミッドサマーと同じくらい登場人物のクセが強いんじゃーーー!!

 

 

まず、主人公のアニーは最初から不安定。

父と兄がけっこう壮絶な亡くなりかたしてるし、夢遊病だったときにピーターとチャーリーにとんでもないことしてるし。夢か現実かはわからない描き方してるけれど、ピーターを産むのは嫌だったとか言い放ってるのもヤバい。

 

しかも、チャーリーが生まれたときにエレンが母親代わりしようとしたとか、この母子、闇が深いぞ。

 

チャーリーの事故現場をミニチュア模型で再現したり、キレて模型を全部壊すのも、狂気が垣間見えた。怖いよチャーリーママ。トニー・コレットの迫真の演技も怖いよ。

 

そんなアニーのクセが強すぎて、夫スティーヴンの印象が残らないという悲劇もあったりなかったり。

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ピーターもそこまでクセは強くないんだけど、チャーリーに憑りつかれてからの挙動不審っぷりが容赦ない。いや、心を病んでるだけかもしれないけれど。

 

これ、アレックス・ウルフの演技力も相当だと思う。

一人二役状態のシーンもあるのに、違和感ないとかすごい、としか言えない。

 

あとは、途中で壮絶な死を遂げるチャーリー。

チャーリー役のミリ―・シャピロ、何歳でこの役を演じたのか不安になる。雰囲気が確実に違うし、無表情で鳥の首を切っちゃうし、その後は自分の首以下略。

エクソシスト(字幕版)

エクソシスト」で悪魔に憑かれて豹変する少女リーガンとか、「ポルターガイスト」で驚異の無邪気さを発揮した少女キャロル・アンとか、異質な雰囲気を醸し出す少女ってホラー映画に時々いるけど。チャーリーも同じだった。

行動とか言動じゃなくて、空気が違う。

 

あと、チャーリーの口を鳴らすクセは、ここにチャーリーの幽霊がいる……かもしれないっていう存在表明になってて、上手いなーって思った。思い込みで真似してるだけでも、チャーリーの幽霊の存在感出るからね。

 

「一家の末路」

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ここからは、ネタバレしないように善処しながら書くんだけど。
あの集団の狙いというか、行動力というか、容赦ない!!カルトはやっぱり怖い!!

 

結局ピーターは乗っ取られたのか、それともピーターが解離性同一性障害(いわゆる多重人格ってやつ)になってしまったのかは明言されてないし、見た人にお任せラストだからわからないけれど。

ただ私は、チャーリーが乗り移った可能性も、解離性同一性障害の可能性も、どっちも捨てられないと思う。そして、ずっと継承していくんだと思う。

 

 

まぁ、呪いとかの継承と思ったら「そっちかよ!」という急展開もありつつ、結局幽霊か精神を病んだ結果か、はっきりしないまま終わる映画だったんですけどね。

そんな意外性がおもしろ怖かったよ。

 

ちなみに「ミッドサマー」と同じように、小ネタというか隠しネタがたくさんあった。

 

アマプラで無料配信してるうちに見返して、もっと隠しアイテム探してきますわ。全部見つけたらプレゼント……とかないよね。

 

気持ち悪さがクセになる「ミッドサマー」

どうも。

話題作なのにも関わらず、ぱっと見のジャケットから青春ものだと思い込んでた映画「ミッドサマー」を見ました。ホラー映画が苦手な友達から「ミッドサマー見た」って言われても、あぁラストサマーみたいなタイトルのやつかぁ~とか思ってたから、ようやくタイトルとジャケットが一致した。なんでだ。

 

アマプラで無料配信してて、本編見て、これは私の好きなやつだ……不条理だ、やっぱ人間が一番怖いってガクブルしましたよ、えぇそりゃもう。

 

今回は、そんな「ミッドサマー」の感想やらレビューやら考察なんかを、毎度おなじみネタバレなしで書いていきます。

 

 

『ミッドサマー』

2019年に制作された、アメリカのホラー映画。

監督・脚本は「ヘレディタリー/継承」で長編映画監督デビューしたアリ・アスター

原題は「Midsommar」。

 

オフィシャルサイト↓

映画『ミッドサマー』公式サイト 絶賛公開中

 

ミッドサマー(字幕版)

 

【登場人物】

・ダニー(フローレンス・ビュー):精神的に病んでいた妹と、妹の自殺に巻き込まれた両親を失ったばかりの女性。家族を失った悲しみから精神的に危うくなり、彼氏クリスチャンに依存気味。強引に旅行へ同伴する。

 

・クリスチャン(ジャック・レイナー):ダニーの彼氏。ダニーと別れたがっているが、家族を失ったばかりのダニーには言い出せずにいる。流されやすい性格。

 

・ジョシュ(ウィリアム・ジャクソン・ハーパー):クリスチャンと同じ大学の友人の黒人男性。専攻も同じで、共同で論文を書く約束をしている。

 

・マーク(ウィル・ポールター):クリスチャンたちの友人男性。ステレオタイプの青年で、ダニーの事を面倒だと思っている節がある。

 

・ペレ(ヴィルヘルム・ブロングレン):クリスチャンたちの友人男性。スウェーデンの、とある共同体出身。地元で行われる90年に1度の白夜の祝祭にクリスチャンたちを招待する。

 

【あらすじ】

ダニーの妹が両親を巻き込んで自殺した。精神的に不安定になったダニーは、彼氏のクリスチャンが友人たちと計画していた論文調査旅行に同行することになる。

 

ペレの案内で、スウェーデンの奥地へ向かうダニー・クリスチャン・マーク・ジョシュの5人。途中で、祝祭を見に来たというサイモンとコニーのカップルも合流する。

 

ペレの生まれ育った共同体は自然の中にあり、独自の宗教を信仰していた。

 

やがて90年に1度の祝祭が始まるが、共同体のメンバーが自ら命を絶つ場面を見たサイモンとコニーは帰ることを決める。ダニーもクリスチャンと共に帰りたがるが、論文の調査が目的のジョシュの猛反対に合ってしまう。

 

そしてダニーたちの周囲で不穏な出来事が起こり始める・・・・・・


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【感想やらなんやかんや】

ひたすら気持ち悪い映画だった。

特に、生理的嫌悪感がもう、こう、増し増しで襲ってきた。
不条理映画というか、鬱映画というか。

 

ミッドサマーは、救いが無さすぎた。いや、ある意味ダニーは救われてるけど。

 

「白夜の大自然の中でホラー?」

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ホラー映画って、だいたい暗闇の中から幽霊とかがばーーーん!!って出てくるのが定番というか。画面全体を薄暗くして、恐怖心を煽るのが一般的だよね。

「ミッドサマー」はずっと明るい。ホラー映画なのに、白夜だから暗くならない。それが逆に気持ち悪い。

 

白夜って、太陽が沈んで夜になってもずっと明るいままの現象のこと。夏至の前後に起こるらしいよ。Wikipedia先生が言ってた。

 

で、白夜のスウェーデン大自然の中。明らかにホラーとは正反対の画面の中で、カルト集団が親しみやすい笑顔で接してくる。うん、本気で気持ち悪い。

 

 

「ミッドサマー」を見て思い出したのが「サクラメント 死の楽園」と「ゲット・アウト」。どっちも笑顔が気持ち悪いというか、胡散臭い。なんか怪しいって最初からわかってるから、そういうイメージになるんだろうけど。

 

黒人映画シリーズとか言われてるけど、人種関係なく名作「ゲット・アウト」。

 

で、個人的に一番気持ち悪かったのが、クリスチャンのアレの儀式(ネタバレ防止)を見て泣き崩れるダニーと一緒に泣く、共同体の女の子たち。同じ動きで、同じ泣き方で、「ダニーの悲しみは私たちの悲しみ」って感じなんだけど、まさにカルトって感じで気持ち悪かった。アレの元凶、あんたたちだろっていう。元も子もない。

 

「小ネタ満載」

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最初に気付いたのは、共同体の中にあるタペストリーの中のひとつ「ラブストーリー」のネタ。

 

もうね、気持ち悪いの一言に尽きる。女性目線でも、普通に気持ち悪い。

何を食べ物に入れてるんだというね。実際に見て、何がラブストーリーなのか確認して欲しいレベルだから書きませんけど。良い子も悪い子もメンがヘラってる子も真似しちゃダメなやつ。

 

掲示板の洒落怖板にありそう、とか思ってしまった。

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他にも、ダンス踊ってハイテンションになってるダニーの頭の上の花冠が動いてるように見えたり、一瞬人の顔が見えたり、目を凝らすといろいろ発見がある。

で、もう一度見て「ここにこんなのが隠れてた」とか楽しめる。

 

あと、序盤で家族を失ったダニーの部屋の外で雪が降ってるのが、ミッドサマーの夏!ってイメージを際立たせてる。これは小ネタじゃないと思うけど。

 

それから、途中で行方不明になったマークが「羊たちの沈黙」やっちゃってた。実在した猟奇殺人鬼のエド・ゲインがいて、見事に材料にされてた。

羊たちの沈黙 [Blu-ray]

羊たちの沈黙レクター博士じゃなくて、博士の協力で追い詰める殺人鬼のモデルになったシリアルキラーね。家具作っちゃったシリアルキラー

 

あと、サイモンは目にお花咲かせたりして、はしゃぎ過ぎだろ(はしゃいではいない)

 

他にもいろんな小ネタがあるらしいから、アマプラで無料配信してるうちに何度も見ておこうと思う。で、小ネタ見つけてヒャッハー!したい。いや、おそらく気持ち悪さ倍増するだけのような気が……。

 

「登場人物のクセが強い」

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千鳥のノブじゃないけど、クセが強いんじゃーーー!!いや、本当に。

 

まず、主人公のダニー。妹がダニーに連絡しては自殺未遂を繰り返して迷惑かけてたって描写があるんだけど、今回は両親も巻き込んで、本当に自殺しちゃったから大変。しかも妹と共依存関係っぽかった。

妹が自分に自殺予告して、両親巻き込んで死んじゃったら、そりゃトラウマにもなりますよ。それでも、パッと見た感じ面倒な女の子だった。

 

で、そのダニーに振り回される彼氏のクリスチャンと、クリスチャンに振り回されるジョシュとマーク。論文の調査のための旅行に連れていけとキレられても、そりゃ困るわ。

 

事前に論文調査の準備してきたってジョシュに、第一の儀式見てヤバいから帰りたいとか、帰らないなら論文は共同で~とか、クリスチャン、かなりのクズ男です。

あの時点で帰っていれば……と思わないこともない。まぁ、サイモンとコニーのことを考えれば、手遅れだよね。

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だけど、徹底した事なかれ主義でダニーと別れず最後には裏切って、論文もジョシュにおんぶにだっこ状態だったクリスチャンの末路は、なんかスッキリした。

 

溜まりにたまってたフラストレーションが、まさかこんなところで解放されるとは!!

 

あとは、論文のためなら共同体の聖書(?)の盗み撮りもしちゃうジョシュと、大切な木をトイレ代わりにして因縁付けられるマークもなんだかなぁという。ホラー映画に高確率で出てくる、愛すべきやらかしキャラ。

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で、ちょっと思ったのが、共同体の文化とか儀式の中で、昔の日本に通じるものが少しあった。


第一の儀式の、一定の年齢になったら死ななきゃならないって、姥捨て山みたい。働けなくなったお年寄りを、口減らしのために山に捨てるっていうやつ。複雑な気持ちになったわ……。

それから、どこにでもあるような木を大切にしてるとか。日本には八百万の神々がいて、御神体として木とか石が大切にされてきたって本で読んだことがあるから、なるほど、と。

 

まぁ、私は宗教関係は信じてないし、詳しく学んだこともないし、ただ民俗学が好きなだけで溜め込んだ本の知識だから何とも言えないけれど。

 

「結局ダニーはどうなった」

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ラストでダニーは生贄選んでいいよって言われて、「この人」って発言するシーンは無いけど、誰を選んだかはすぐわかる。

 

で、ラストシーンのダニーが怖い。

泣いてるけど笑ってて、困ってもいるようで、フローレンス・ビューの圧倒的な演技力を見せつけられた。

 

元凶のペレをはじめとして、共同体の人たちはみんな家族とか言ってるし、もう一度家族を得られるタイミングをダニーは逃さないと思う。洗脳されて、しっかり共同体の家族として生きていくんだろうね。ペレはダニーに気があるみたいだし。

 

というのが、ラストシーンを見た私の感想。

 

見た人にお任せ系のラストだから、どういう感情の笑顔なのかは、見てのお楽しみって感じだけど。私は「ダニーは幸せに~共同体の一部になって何も考えることなく~暮らしましたとさ」って思った。

 

ただね、祝祭の5日間しか描かれてないのが気になる。「9」がキーワードだし、祝祭は9日間あるっぽいから、果たして残り4日間に何かがあるのか。それとも外部の人間を連れてくるのを含めての9日間なのか。

そういうのも全部、見た人に丸投げで終わってるのが気持ち悪いよね。個人的には大好き好きだけど。

 

 

生理的嫌悪感がすごいけれど、人間の怖さとか気持ち悪さを楽しむ映画だと思う。たぶん。

ミッドサマー(字幕版)

ミッドサマー(字幕版)

  • フローレンス・ピュー
Amazon

 

余談だけど、ディレクターズカット版には、クリスチャンが数人の女性に囲まれながら致しちゃうシーンの秘密がオープンにされてるらしい。Amazonでは配信されてないけど、Netflixではディレクターズカット版と通常版の2パターンが配信されてるよ。


気になるような、見たら後悔しまくるような気がする。

 

ファウンドフッテージあるある映画「アパートメント:143」

この前、なんか面白い映画ないかな~とアマプラで無料配信中の映画チェックしてみたら‥‥。

あったよ!!

TSUTAYAに入り浸って、新作ホラー映画DVDをレンタルしまくってた頃に見たホラー映画。

面白いかどうかより、懐かしさから見ました、えぇ。

 

そして今見ると、これ、こんなに面白かったか?!ってなったので、その感想やらなんやらを書いていきます。

 

アパートメント:143

[アパートメント:143] (字幕版)

2011年にスペインで製作されたホラー映画。

原題は「Emergo」。

監督はカルロス・トレンス。

脚本は「リミット」を手掛けたロドリゴ・コルテス

 

【登場人物】

・アラン・ホワイト(カイ・レノックス):依頼人の男性。現在無職。妻に先立たれ、男手一つで娘ケイトリンと幼い息子ベニーを育てている。

 

・ケイトリアン(ジーア・マンティーニャ):思春期真っ只中の少女。父親を嫌っていて、調査チームのメンバーにも手厳しい態度を取る。弟ベニーに対しては優しい一面も。

 

・Dr.ヘルザー(マイケル・オキーフ):超常現象調査チームのリーダーの男性。精神科医でもある。

 

・エリン(フィオナ・グラスコット):ヘルザーの助手であり秘書。ヘルザーとは長い付き合い。真面目な女性だが、ポールと冗談を言い合うことも。

 

・ポール(リック・ゴンザレス):主に撮影や科学技術を担当する青年。ふざけた態度や発言も多いが、仕事はしっかり行う。

 

【あらすじ】

超常現象調査チームのDr.ヘルザー・エリン・ポールの3人は、調査を依頼してきたホワイト家が住む古びたアパートメントの143号室へ向かっていた。

 

依頼人のアラン・ホワイトは、妻が死んでから自宅で奇妙な現象が起こるようになり、幼い息子ベニー・思春期の娘ケイトリンを連れて、アパートメントの143号室に引っ越してきたのだと言う。しかし、引っ越してしばらくしてから、再び奇妙な現象が起こるようになったらしい。

 

143号室内に監視カメラやサーモグラフィーカメラを設置して、心霊現象なのか、他に原因があるのかを調査し始めるチーム。すぐにポルタ―ガイストが起こり始めるが、なかなか原因が掴めない。

 

思うように調査が進まないため、Dr.ヘルザーは霊媒師に調査協力を依頼する。そして、アランの妻の死に隠された嘘と真実が浮き彫りになっていくのだが‥‥


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【感想やらなんやかんや】

これ、2011年製作の映画なんだよね。ホラー映画好きにはわかると思うけれど、この時期はホラー映画といえばPOVだった。

POV、モキュメンタリー、ファウンドフッテージが主流。低予算ホラーといえば、もうこのタイプしかなかった。

 

というか、POVじゃないホラーを探す方が難しかった。POV見過ぎてて、ちょっと食傷気味だったよ、ほんともう。

 

「多分に漏れず乗っかりました、ファウンドフッテージ映画」

パラノーマル・アクティビティ(字幕版)

2008年の「REC/レック」、2010年の「パラノーマル・アクティビティ」の大ヒットがあって、その流れでPOVいけるじゃん!しかも予算抑えられる!!みたいになったんだよね。たぶん。きっと。そうにちがいなかろう。

 

POVとかモキュメンタリーは、こんな感じの映画のこと。

  • POV:正式にはPoint Of View、一人称視点で撮られた映画。登場人物の中の一人がカメラ回してる系。
  • モキュメンタリー:フェイクドキュメンタリー。本当にあった体で撮られたフィクション映画。
  • ファウンドフッテージ:発見された映像をお見せします的な映画。

 

アパートメント:143」と何の関係があるのかって?

本当にこの時代はこれ系の映画ばっかりだったのよ!!

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因みに、監視カメラの映像とか、依頼主への質問を記録した映像とか、ポールがハンディカムで撮った映像をうまーく繋げた感じになってるよ。どれかと言えば、ファウンドフッテージが一番近い気がする。

 

POVの「これ本当の出来事です」みたいな、「フィクションだよね、リアルじゃないよね」っていう、身近に起こるかもしれない恐怖。本当にあったのかわからないモヤっとした恐怖感はゼロ。

 

あと、監視カメラ、ハンディカム、インタビュー映像とかいろいろ切り替わるから、落ち着きがないといえば、無い。

こうね、じっくり見たい人は苦手かもしれない。私は好きだけど。

 

「ちゃんとホラーなストーリー」

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科学で調べますから(キリッ)っていうポーズ、斬新だった。
科学で幽霊調査しますみたいな推理小説かホラー小説を読んだ記憶があるんだけど、どうしても思い出せない。思い出せないもんは仕方ない。

 

 

あと、ポルターガイストの原因は、オカルト好きならピンと来ると思う。かの有名な、エンフィールドのポルターガイスト事件を筆頭に、いろいろ残ってるからね。

 

死霊館」シリーズ2作目の「死霊館 エンフィールド事件」のモデルになった事件だから、気になる人はちぇけらー。

ただ、エンフィールド事件とローレン夫妻のなんやかんやを混ぜたストーリーで、実際に夫妻が事件を調査したわけじゃないらしい。

死霊館 エンフィールド事件(吹替版)

まぁ、ストーリー後半で霊媒師呼ぶ必要あった?とツッコミたい気持ちは抑えて、ゆるいノリで楽しむのが良いかと。

 

ただ、この前見た「ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」で、海外のインチキ霊媒師のやり口のひとつを学習したばかりだからなのか、ニセモノ霊媒師キターーーーって盛り上がってしまった。

 

……なんか、また観る順番間違えてた?

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あと、ポルターガイストは起こるのに、幽霊が恥ずかしがって(?)なかなか姿を見せてくれないのにはJホラーに通じるものがあった。

ようやく顔を見せてくれた時、え、結局幽霊なんかーい!って思うのはまぁご愛敬。

B級映画だし、いいじゃないか。

 

個人的には、ちゃんと科学とか医療の観点からも調査してたり、裏取り調査してるのは好きだな。ホラー映画なのに。

若干のヒトコワ要素というか、なんというか。

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ただ、ラストでDr.ヘルザーが「最初から全部わかってた」って言うのには、もやっとした。

調査の意味どこ行った?

 

まぁ、わかっているうえで人間関係を壊さないようにしつつ、事件を紐解いていったって思えば……まぁいいかな。2回目以降の視聴は、Dr.ヘルザーと同じ視点で見るわけだし。

(今回3回目くらいの視聴になった人が書いてます、はい。)

 

 

とりあえず、POVとかモキュメンタリー、ファウンドフッテージ系の映画好きだよって人にはおすすめの映画。

 

「毎度おなじみ原題×邦題問題」

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しかしタイトル「アパートメント:143」って。

原題の「Emergo」は、スペイン語で「私が現れる」みたいな意味らしい。

英語じゃないっぽいけど、私はスペイン語わからないし、ネット翻訳にかけただけだから正確な意味ではないと思うけど。

 

何かが違うぞー?

 

いや、舞台はボロアパート(ホワイト家の住所)の143号室だから、あながち間違いではないけどさぁ。

 

配給会社さん、もうちょっとーってこれ毎回言ってるわ、私www

 

 

とにかくファウンドフッテージ系好き、主張し過ぎな幽霊が多い海外ホラーより照れ屋な幽霊の多いJホラー派、ベニーの無邪気さに癒されたい(?)人におすすめの映画だと思う。

 

 

オリビア・クックが美しかった映画「呪い襲い殺す」

どうも。

ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」を見て、某通販サイトでウィジャボードを発見し、そろそろ本気でウィジャボードを買おうかと悩んでる超絶おバカさんです。

 

買ってどうするかって?

もちろん、インテリアにします。おバカさん確定案件。

 

 

そんなこんなで、「ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」の一作目?前作??を見た感想やらなんやらを書いていきます。

 

ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」の感想記事はこちら。

yuotaso69.hatenablog.com

 

 

『呪い襲い殺す』

2014年に公開された、アメリカのホラー映画。

監督・脚本はスタイルズ・ホワイト。

原題は「Ouija」。

呪い襲い殺す(字幕版)

 

【登場人物】

・レイン・モリス(オリビア・クック):デビーの幼馴染で親友の女子高生。トレバーと付き合っている。父子家庭で、留守がちの父よりも家政婦を頼りにしている。問題児の妹サラとは不仲だが、保護者のように行動する事も。

 

・サラ(アナ・コトー):レインの妹。問題児で、姉レインとは不仲。大きく年の離れた男性と付き合っている様子。レインの親友であるデビーとは、幼い頃から面識があった。

 

・ピート(ダグラス・スミス):デビーの彼氏。デビーの自殺に納得出来ずにいる。

 

・デビー(シェリー・ヘニッヒ):レインの幼馴染で親友。突然首を吊って自殺するが、理由は不明。

 

 

【あらすじ】

レインの親友デビーが自殺した。

悩みを抱えていた様子だったが、自殺したとは信じられないレイン。

 

デビーの両親は、娘が自殺した自宅にいるのが辛くなり、しばらく家を空ける事にする。その間の自宅の管理を、レインに任せていった。

 

デビーの部屋でウィジャボードを見つけたレインは、友人たちと一緒に、ウィジャボードを使ってデビーに別れを告げる計画を立てる。場所はデビーの家、彼女が死んだ場所だ。

出かける直前、サラが問題を起こすのを察知したレインは、サラも連れて行く。

 

レイン、サラ、トレバー、ピート、イザベルは、ウィジャボードで「D」と名乗った霊と会話をするが、トラブルが起こって、そのまま解散することになる。

 

 

その後、全員が「D」からのメッセージを受け取り、もう一度ウィジャボードを使うことになる。

「D」は「D.Z」というイニシャルの名前の霊で、デビーではなかった。「D.Z」は突然「逃げて、母が来る」と伝えてくる。プランシェットを覗いたレインは、口を縫い付けられた少女と、襲い掛かって来る霊の姿を見た。

 

レインはデビーの遺品の中にあったUSBを見る。それは、デビーが自宅の屋根裏でウィジャボードを見つけ、ひとりでウィジャボード行う映像だった。

 

やがて、ウィジャボードを使った仲間のひとり、イザベルが不可解な死を遂げる。

 

自分たちの命も危険だと察したレインは、ピートと共にデビーの部屋の屋根裏を探る。そして、デビーの家の過去の住人が行方不明になっている事を知り、事件の詳細を知る女性に会いに行くのだが‥‥


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【感想やらなんやかんや】

 

はじめに言いたい。

完全に見る順番失敗したーーーーー!!

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前日譚ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」の方を先に見ちゃってるから、D.Zがドリスってのも一発でわかるし、リーナの思惑とかもほとんどわかっちゃう。口縫い付けてる理由も、大雑把にわかってるし。

しかも、デビーが首吊った場所って、リーナの彼氏が吊るされた場所じゃん。

 

あと、デビーの家、一発でザンダー家だとわかっちゃったんですけど。(間取りでわかった)

完全に事故物件。心理的瑕疵物件だよ、大島テルをチェックしておこうよ、事故物件住みます芸人タニシさん出番だよ。

 

悪魔の棲む家」とかもそうだけど、アメリカのホラー映画って、割と簡単に事故物件に遭遇するよね。一軒家が普通だからか?

 

「見た順番のせいで面白さマイナス」

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二作目を先に見ちゃったせいか、面白さ半分以下。

家で過去に何があったのか、リーナとドリスとアリスに何があったのか、全部わかってるからね。

 

若者たちが遊び半分で交霊術をやって、とんでもないしっぺ返しを食らうというホラー映画あるある展開。これは様式美で良いんだけど、前日譚を見ちゃってるせいで面白さを感じない。

 

完全に見る順番間違えたよね、うん。

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たぶん、一番の見どころであろうリーナの嘘も、見た順番のせいで「あ、これ嘘だね」ってわかっちゃう。

 

幽霊の妹と生きた姉が結託してるとか、助けてくれると思った人が騙してきてるとか、意外だし見どころじゃん?予想外で、どんでん返し的な部分じゃん?それがモロにわかっちゃうって、ほんと切ない。

 

本作「呪い襲い殺す」がどんなに微妙でも、前日譚ウィジャビギニング~呪い襲い殺す~」は後から見る事をお勧めしたい。

本気で後悔するのは、私が証明します。

 

「登場人物の性格に難ありすぎ問題」

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レインに関しては遊び半分じゃなくて、本当にデビーの死の真相を知りたい、別れを言いたいって気持ちでウィジャボードやろうって提案するんだけどさ。他のメンバーとのテンションの差にモヤモヤする。

 

レインの彼氏は「ウィジャボード付き合ってやっただろ」って上から目線だし、命が危ないってわかってからは保身に走るし。

デビーの彼氏も、最初のウィジャボードは「レインが動かしたに決まってる」って。デビーの自殺に憔悴してたのに、手のひら返しが過ぎやしないか??

 

二度目のウィジャボードでドリスとアリスが出てきて、怖い思いしたから全部忘れちゃおうってなった後、全員すごい距離置きすぎじゃない?

 

 

主人公のレインと、更生した妹と、終盤で助けに出てくるデビー以外は性格に難ありすぎでしょうが!!

 

なんだかもう、孤立無援状態の主人公がひたすらに可哀想に思える映画だった。

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あと、序盤で幼少期のレイン、サラに冷たすぎ。

冷たいというか、なんか憎しみ入ってない?サラを産んだせいでママが死んじゃった~みたいな展開があったし、そういう複雑な心境を描きたかったんだろうね。

そして最初のシーンがあったからこそ、成長したモリス姉妹の距離感が理解できたんだけど。終盤で仲良くなって、この姉妹に関してはハッピーエンドだねぇってしみじみ思えたのが救いだった、ような気がする。

 

まぁ、モリス姉妹VSザンダー姉妹みたいな展開は面白かった。

彼氏たちはほぼ役に立たなかったけどね。

 

「オリビア・クックの美貌を眺める映画」

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私は、続編(前日譚)の「ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」を先に見ちゃって、半分くらいネタバレしてる状態で見たから面白さ半減だったけど。

普通に見れば、そこそこ面白い映画なんじゃないかとは思った。

 

まぁ、ロッテントマトとかの評価はあんまり良くないけど、評論家と一般人が感じる面白さはまた違うからね(とか言いつつ、ロッテントマトを指標にしてる人は私です)

 

 

あと、主演のリビア・クック。ブレない演技力と美貌は流石だった。

映画「サラブレッド」とか、ドラマ「ベイツモーテル」とか、よく見かけてた女優さんで、ホラー映画でも違和感なかったし。

サラブレッド (字幕版)

サラブレッド (字幕版)

  • オリヴィア・クック
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私の中で「呪い襲い殺す」は、リビア・クックの美しさを堪能するだけの映画になってたなぁ。

あ、「サラブレット」は超良作だったから、いつか感想書きたいと思ってる。

 

 

そしてこっちもオリビア・クック出演作、2021年アカデミー賞音響賞受賞作品の「サウンド・オブ・メタル」。

超楽しみにしてるんですけど!!(興奮し過ぎ)

予告編貼りたいがために、この記事を下書き保存したと言っても過言ではな以下略


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最後に。

B級ホラー映画あるある、タイトル詐欺やめてくれ!!

 

詐欺ではないけど、別に間違ってはいないけれど、呪って襲って殺してるのか?!そのまま過ぎやしないか?

こういっちゃ元も子もないけれど、呪って襲って殺しにかかるのがホラー映画なんだってば。

 

あとは、パッケージの「呪い襲い殺す」の微妙な筆文字、笑えてくるのは何故だろう‥‥

ひと昔前の怖がらせ感がにじみ出てる。90年代初期のJホラーじゃないんだから。昔の「八つ墓村」とか「犬神家の一族」ってこんな文字体使ってた気がする。

頼むよ、配給会社さん!!

 

 

それも全部含めて、やられたーーーって半笑いになるまでがB級映画の醍醐味なんですけどね。たぶん。

 

 

 

思ったよりも良作だった「ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」

どうも。

雨続きで冷え込んで、今年はお盆とか無かったよね。コロナもあるし。

雨と寒さで、地獄の窯の蓋も閉じるだろって思ったわ。

 

もう秋になる感じ?とか思ってたら、一気に夏が戻ってきて、いろいろてんやわんやしてる私です。

 

 

まぁ、お盆といえば心霊番組ですよ。

心霊番組といえば、最近ハマってるのが「怪談のシーハナ聞かせてよ」。 

 

仕事の合間とかにアマプラで時々見てるんだけど、合間のトークこっくりさんの話が出てきたので、今回は西洋式こっくりさん的なブツ、ウィジャボードに関するホラー映画について書きます。

 

 

『ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~』

 

2016年に制作されたアメリカのホラー映画。

2014年のホラー映画「呪い襲い殺す」の続編であり、前日譚。

監督・脚本はマイク・フラナガン

ウィジャ ビギニング ~呪い襲い殺す~ (字幕版)

 

【登場人物】

・アリス・ザンダー(エリザベス・リーサー):リーナとドリスの母。夫を事故で亡くしている。夫が残した家を守るためにインチキ霊媒師をして収入を得ている。占い師の家系の生まれらしい。

 

・ポーリーナ(アナリース・バッソ):通称リーナ。思春期真っ只中のザンダー家の長女。父が買い与えてくれた人形を大切にしている。

 

・ドリス(ルール―・ウィルソン):リーナの幼い妹。学校でいじめられている。

 

・トム・ホーガン神父(ヘンリー・トーマス):リーナとドリスの通う学校の校長。妻に先立たれてから神職についた。いじめられっ子のドリスを気に掛ける。アリスに気がある様子。

 

 

【あらすじ】

霊媒師を名乗るアリス・ザンダーは、自宅で降霊会を開いては微々たる収入を得ていた。しかしアリスには霊媒としての力は無く、二人の娘の協力とトリックを使ったものだった。

 

ある日、リーナは夜中に家を抜け出し、友人の家で羽目を外す。そこにあったウィジャボードで遊ぶが、友人の親に見つかり、アリスからも大目玉をくらう。 

その後リーナは、アリスの仕事道具にウィジャボードを使うことを提案。早速ウィジャボードを買ったアリスは、細工を施して仕事に使う準備をする。夜中、マーカスという名の姿の見えない誰かに誘われるまま、ドリスはウィジャボードを使う。

 

もともと火の車だったザンダー家の家計は限界を超え、自宅を差し押さえられてしまう。絶望するアリスだったが、地下室に前の住人が隠していった大金があると言い出すドリス。そこには本当に大金があった。

 

ドリスはウィジャボードを通して父が教えてくれたと言い、アリスとリーナの前で証明してみせる。アリスは喜ぶが、アリスが使うトリックを見てきたリーナは信じられない。

 

ドリスは学校を無断欠席し、アリスの仕事を手伝い始める。だが、体調に異変をきたすようになり、やがて得体のしれないものに体を乗っ取られてしまう。

 

一方、ドリスの無断欠席の理由を知った校長のトム神父は、アリスを食事に誘い、ドリスの交霊術に関して苦言を呈す。だが、アリスとの間には和やかなムードが流れていた。

 

やがてドリスの異変に気付いたリーナは、トム神父に相談するのだが‥‥

 


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【感想やらなんやかんや】

 

まずこれ、見終わってから気付いたんですけどね。

続編だった。

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呪い襲い殺す」って作品が一作目、「ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」が二作目、ってか前日譚なんだけど、微妙に前作と繋がってるっぽい。

これは失敗したわ。

 

アマプラのおすすめに出てきたから、前情報無しで見て、おもしろいーーーーー!!ってなった後の絶望感よ。

 

これ、二作目を先に見ちゃうと、一作目の面白さが半減するタイプだと思う。一作目から見る事をオススメしたい。

一作目が面白いかどうかは置いといて。まだ見てないやつ。

  

「ミステリを隠し味に。」

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実際、内容どうよって聞かれれば、面白いの一言に尽きる。

ホラー映画にしては珍しく、霊能力=トリックっていうのが前提なのよ。

 

アリスはインチキ霊能力者だから当然なんだけれど、家具に仕掛けしといてポルターガイスト現象起こすとか、リーナとドリスが幽霊のフリするとか。

足とウィジャボードの動かすボードに磁石付けて、テーブルの下から操れるようにするとか、ね。

 

あからさまなトリックほど意外と見つからないっていうの思い出した。

 

あとは、コールドリーディング。アリスもドリスも、めっちゃ使ってくる。

もうね、ドラマ「トリック」見てる人ならアレか!ってなるやつ。「トリック」の母の泉の回で出てくるよ。 

トリック、年に一回以上は見てるわー。season1ならやむおち(DVD特典のカットシーン集)までがっつり見てるわー。何度見ても笑える素晴らしさよ。おっかーさまー。 

 

 

ただね、アリスは「残された人の心を少しでも癒したい」って吐露してて、インチキ霊能力者だけど悪意は無いのかなって思う。インチキだし、お金もらってるけどね。

 

 

 

アリスの台詞から、ちょっとだけ「心霊探偵八雲」シリーズを連想したよ。

点が三つあるだけで人の顔に見えるシュミラクラ現象(パレイドリア現象)が原因の心霊写真を、本当に幽霊が写ってるけど除霊したよーって言って安心させる話があったんだよね。

 あ、心霊探偵八雲の原作シリーズのファンだったりもします。完結おめでとうございます。

 

 

―――――脱線過剰―――――

 

 

そんなこんなで、ホラー映画なのにトリックがあるのが前提で、しかもドリスのトリックもまるっと暴かれちゃうわけですよ。 

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で、ドリスって憑依されてなかった?体乗っ取られるシーンあったよね?ってなるんだけど、そこはちゃんとホラー映画。

この世のものじゃない奴らはがっつり出てくるし、ドリスもしっかり乗っ取り完了してる。

 

ただ、ドリスはたぶん霊媒じゃないし、幽霊にも制限があるから、トリック使いましょかーってなってる。幽霊がインチキ使うという面白さよ。

 

そこらへんのトリック暴いたりするシーンとか、そこからの、え、じゃぁ幽霊ヤバいじゃん!!ってなるスピード感がおもしろ怖い。ちょっとミステリ入ってるんだけど、隠し味程度で、普通にホラー映画ってのが個人的に好印象だった。

 

ウィジャボードって普通に買えるんだって!」

  

Classic Ouija Board Game

すっごいどうでもいい話なんだけれど、ウィジャボードって普通に売ってるのね。

いや、なんかアメリカのホラー映画では屋根裏部屋とかにしれーっと置いてあるものだから、何も考えたことなかった。

 

アリスが普通にお店に並んでるウィジャボード買うシーンがあって、そんな簡単に買えるもんなのかと目を疑ったわ。しかも普通のボードゲームみたいに、箱に入ってて山積みにされてんの。説明書までついてるし。

 

文化の違いがこんなところに以下略

 

で、その説明書に書いてあるウィジャボードを使う時のルールが、この作品の中では意外な重要ポイントで。リーナが「これが原因だったのね!」って叫んだ時に、思わず笑ってしまった。

そのルール、ガチだったんかい!!

 

 

「様式美+予測不能な展開がおもしろ怖い」

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 終盤の、幽霊の正体がわかってからのスピード感が個人的に面白かったんだけど。憑依されたドリスが襲ってくる時とか、「志村、うしろ!うしろ!」っていう、ホラー映画の定番があるわけですよ。

 

さっさと逃げればいいものを、逃げずに全員で襲われるとか、人間離れした身体能力を発揮して襲ってくるとか、ホラーの様式美もがっつり組み込んである。

 

まぁ、ホラー映画のチート能力ともいえる神父様のお祈り無効化とか、そこから攻撃しますか?!って展開とか、父はそんなことしてたのかっていう、予想外の事も多くてハラハラさせられる。

要するに、予測不能。それがおもしろ怖い。筋も通ってるから、見ていて違和感を感じない。

 

 

ただ、なんで口なの?って疑問は残る。

アメリカでは、幽霊は口から入るもんなの?ドリスも口がえらいことになってたし。それともお口にチャック的なメッセージ??

 

一作目を見れば謎は解けるのかな‥‥解けるんだろうな、たぶん。気になるから、一作目の「呪い襲い殺す」も見てみよう。

 

 

余談なんだけれど、「呪い襲い殺す」って覚えづらいよね。日本の配給会社さん、そういうとこだぞ。

洋画のタイトルもしっかり考えてくれ!!っていつも思う。切実に。

 

タイトルとパッケージに騙されてZ級映画見ちゃうのも、そんなに嫌いじゃないけどね。 

 

 

 

笑いなしには語れない「ゾンビーバー」

どうも、人間です。

 

いやー、ここのところ暑い、暑すぎる、溶ける気しかしない。

39℃のっ♪とろけそうな日♪炎天下の夢~という、センチメンタル・バスの名曲をエンドレスリピートするくらいには暑い。貼っておこう。


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そんなこんなで、暑いなら海だ!プールだ!川遊びだ!!とか無駄に連想して、思い出した映画の感想とかを書いていきます。

ぶっちゃけ、何度も見まくってる映画のひとつです。プールは出てきませんが、湖やら水着ギャルやらは出てきます。 

 

【目次】

 

 

 

『ゾンビーバー』

 

2014年に制作されたアメリカのホラー映画。

監督はジョーダン・ルビン。  

原題は「ZOMBEAVERS」。

 

ゾンビーバー (字幕版)

 

 

【登場人物】

 

・ジェン(レクシー・アトキンス):彼氏のサムに浮気され、落ち込んでいるブロンドヘアの女子大生。メアリーとゾーイは同じ社交クラブの仲間で友人。

・メアリー(レイチェル・メルヴィン):メガネをかけた女子大生。トミーと付き合っている。落ち込むジェンのために、男とメール禁止の女子会を計画。

・ゾーイ(コートニー・パーム):自由奔放な女子大生。バックの彼女。愛犬ゴズリングを連れてくる。

 

【あらすじ】

ジェン、メアリー、ゾーイの女子大生三人組は、女子会を兼ねた週末を過ごすために、メアリーのいとこの持ち物である田舎町のロッジへ泊りに行く。

 

スマホの電波が届かず絶望するものの、ロッジの前にある湖で泳いで楽しむ三人。熊が出たり、その熊を追い払った老人に絡まれるといったハプニングに見舞われるが、一日目の夜を楽しく過ごしていた。そこに突然、バック、トミー、サムの三人組がやってきて一緒に過ごすことになる。

その後、サムと険悪ムードのままのジェンがシャワーを浴びようとすると、バスルームにいたビーバーに襲われ大騒ぎになる。

 

翌日、湖で泳いでいたジェン以外のメンバーは、ふたたびビーバーに襲われる。バックは片足を噛みちぎられるという大怪我を負う。サムは、逃げるためにゾーイの愛犬を犠牲にした。

一方、ジェンはロッジの固定電話で助けを呼ぼうとするが、電話線はビーバーによって噛み切られていた。そしてジェンもビーバーに襲われてしまう。

 

何とかロッジまで逃げ切った五人と、襲ってきたビーバーを倒したジェンだったが、ロッジはビーバーに囲まれていて逃げられそうにない。

だが、大怪我をしたバックを連れて、ゾーイとトミーは車で病院に向かう。そしてジェン、メアリー、サムはロッジに立てこもるのだが‥‥


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【感想みたいなアレ】

 

ゾンビのビーバー、ゾンビーバーという安易なネーミング(タイトル)センス。ゾンビーバーの果てしないぬいぐるみ感。出オチ感しかない映画なのに、実は真面目にゾンビ映画してたりもする。

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週末を過ごすために、携帯の電波も届かない田舎のロッジにやってきたおバカな若者たちが、次々とモンスターというかゾンビに襲われていく、というホラー映画あるある。もちろん金髪美女もいる、無駄に。そう、無駄なのである。

 

そんな様式美に、ハングオーバー制作陣ならやるであろう下ネタ。そして、ヒロインって何だろう?と思わせる展開。

 

まさかのゾンビ化ならぬアレ(ネタバレ防止)。

げっ歯類がまさかの最強生物だとか、そんな、ねぇ?

 

とりあえず、ちゃんとしたホラー映画ではあるよ、あるんだよ。あるんだけど、いろいろコメディしちゃってもいるんだよ。

 

これ、恐怖と笑いは紙一重ってのとはまた違う。ただ、ホラー好きな人が作った映画ではある。

あと、企画会議とかで「ゾンビのビーバーだからゾンビーバーでやっちゃえ」的な会話があったと簡単に予測できるのが素晴らしい。褒めてるよ。

 

「全員クセしかない」

 

メインで出てくるのが、ジェン、メアリー、ゾーイ、サム、トミー、バックの六人。あとは、ホラー映画によくいる何か知ってるっぽい老人。そしてトラック運転手の二人組。

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全員クセが強い!!

千鳥じゃないけど、クセが強いんじゃぁー。

 

 

ジェンとサム、メアリーとトミー、ゾーイとバックは付き合ってて、サムが浮気してジェンと別れの危機。しかもサムの浮気相手がメアリーで、実質三角関係。いや、四角関係?

 

しかもサムがとことんダメ男

浮気写真撮られてるのに、酔ってたから~というテンプレ発言。その後、浮気相手にも堂々と手を出そうとする根性。ゾーイの愛犬をゾンビーバーの中に投げ込み、悲しむゾーイに追い打ち発言。パニック状態になったロッジの中で浮気相手に堂々と手を出す。もうクソ男過ぎる。

 

‥‥絶対に友達になりたくない。

 

そしてサムが襲われた瞬間、溜まりに溜まったフラストレーションが解放される!

解放じゃぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!

 

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で、この映画のヒロインはジェンだと思うじゃない?思うよね?最後まで生き残るのはジェンじゃないから。この映画には、ヒロインなんか存在しない

 

性欲おばけのゾーイとバックは言わずもがなだけど、メアリーは腹黒いし、トミーは……トミーは普通かもしれない。あれ?クセ強くないじゃん。

 

 

あとは、ホラー映画いるいるの老人もクセが強い。ってか、コメディ要員。

ロッジから出たゾーイたちを助けた後に、「ビーバー熱(ビーバーフィーバー)って病気が流行って~」とか言い出すし。早口言葉かよw

 

トラック運転手の二人組もコメディ要員でしかない。あとは元凶。そして会話がお下劣過ぎる。

 

「エンドロールがすべて」

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この映画の中身を5分で知りたいとき、エンドロールを見ればすべてがわかる。

 

伝説の映画「アタックオブ・ザ・キラートマト」レベルの、一度聴いたらクセになるエンディング曲がもう、ヤバい。ヤバいとしか言えない。そして、歌詞であらすじを教えてくれる親切設計。

ただ、一番面白い部分は教えないという、素晴らしいやり方。あれは教えたら面白くない、実際に見て笑う部分。これはホラー映画なのか?

 

 

B級映画あるあるの、NG集をエンディングに詰め込んだってのも良い。B級映画大好き人間としては、あーもうこれだよこれ、ツボついてきますねってなる。

 

ゾンビーバーの突き抜けたぬいぐるみ感も、B級映画お馴染みのやつ。サメ映画とかモンスターパニック映画とかの、いかにもな合成背景と同じくらいよく見かける。

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とことんぬいぐるみ感出してるのがクセになる。あそこまでやられると、もう、謎の安心感が出てくる。 

ゾンビーバーぬいぐるみが欲しくなる。

 

 

なんか今日は感想をだらだら書き連ねただけですが、そんなもんですよ、ゾンビーバーの世界は。考察とかしちゃいけない。アマプラで無料配信中だし。

考えるな、感じろ、って映画です、はい。

 

無心になって楽しむ映画。それがゾンビーバーの全てです。 

 

ゾンビーバー (字幕版)

ゾンビーバー (字幕版)

  • レイチェル・メルヴィン
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ほんとにあった幽霊ストーカー「屍憶 SHIOKU」

どうも。

民俗学大好き人間、柳田国男先生の書籍の文庫本はだいたいバッグに入ってる人です。

 

民俗学はロマンが有り余ってる!!

学生じゃなくなった今でも、独学で民俗学にかじりついてるし、その影響で歴史関係も大好き!古事記日本書紀もしっかり読んでる派。

言いたいことはアルプス山脈レベルであるんだけれど、とにかく民俗学が好き、とだけ言っておきます。誰得?

 

そして、そんな私の民俗学愛を大いに刺激してくれた映画の感想を書いていきます。

 

 

余談だけど、台湾映画ってほとんど見ない。

中国、韓国あたりの映画やらドラマやらの知識ゼロ民。

文化の違いがわからないから、映画見てもわからない部分が多過ぎなんだよねぇ。 

 

 【目次】

 

 

「屍憶 SHIOKU」

 

2015年に製作された日本と台湾の合作ホラー映画。

 監督、脚本はリンゴ・シエ。

プロデューサーは、一瀬隆重

 

未公開ゾーンの映画たち2017」で公開された。

 

屍憶 SHIOKU(字幕版)

 

【登場人物】

 ・ハウ(クリス・ウー):TVプロデューサーをしている男性。婚約者のイーハン(ニッキー・シエ)と同棲中。「冥婚」についての番組に関わってから、悪夢にうなされるようになる。番組インタビュアーの女性に片思い中の男友達がいる。

 

・インイン(ヴェラ・イェン):もう一人の主人公。ショートカットの普通の女子高生だったが、16歳の誕生日に突然幽霊が見えるようになる。最初に見た幽霊は、親友の愛犬。水泳部に所属している。母親は仕事が忙しく、あまり家にいない。なお、父親は登場しない。 

 

【あらすじ】

結婚を控えているTVプロデューサーのハウは、「冥婚」についての番組を担当してからというもの、悪夢にうなされるようになっていた。

そしてある日ジョギング中に赤い封筒を拾うが、目を離した刹那、封筒は跡形もなく消えていた。

 

やがて周囲で不可解な現象が起こるようになり、婚約者のイーハンとの生活も悪夢に侵食されていく。

困ったハウは、番組に出演していた霊能力者に相談をする。

すると、ハウには女の霊が憑いていると言われ、それは前世に関係している事だとわかるのだが……。

 

 

一方、女子高生インインは16歳の誕生日を迎えてから、この世ならざるものが見えるようになってしまう。

 

隣の部屋の前にいた幽霊に取り憑かれ、毎日のように部屋に現れる幽霊に怯える日々を過ごすインイン。やがて水泳部の合宿先でトラブルに巻き込まれ、幽霊が見える理由や、幽霊について知ることに。 

 


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【感想とか考察とか】

監督のリンゴ・シエは知らないんだけど、プロデューサーの一瀬隆重はJホラー界の重鎮的存在だし、有名だよね。

 

かの有名な極悪ストーカー幽霊こと伽椰子ママンの呪怨」シリーズでは、製作やらプロデューサーやら、とにかくどこかに名前入ってるし。流石にスマホからは出られません悲報発動中の貞子ちゃんの「リング」シリーズも同じく。

 

他にも、私が大好きな白石監督作品「ノロイ」「カルト」のプロデュースしてたり、ホラー映画のどこかしらには名前が出てくる。

 

わりと、ジメジメ感満載のJホラーに関わり深いイメージだからかな?「屍憶 SHIOKU」も、Jホラーのジメジメ感が溢れてる。梅雨か?!ってくらい。

 

 

でもね。

日本の女優さんも出演してるはずなのに、存在感無い‥‥。どこにいるんじゃー、日本人キャスト!!そもそも、無理して日本人キャストねじ込む必要あった?

合作映画っつーより、一瀬さんの台湾進出作品にしとけばよかったんじゃないの??身も蓋もない話だ。

 

「冥婚ってなんぞや」

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どこそこのお子さん、未婚のまま死んじゃった。それじゃ可哀想だから、誰かと結婚させよう!相手どうする?未婚の人に赤い封筒拾わせて、その人にしましょ~そうしましょ~みたいな風習です。すっごい簡単に言うと。

 

ちなみに、赤い封筒拾ったら、問答無用で結婚相手にさせられます。拒否権なんぞありません。しかも、冥婚=あの世に逝ってらっしゃい。

 

 

昔の日本にもあったよね、冥婚の風習。「ムサカリ絵馬」とか。東北のごく一部の地方には、そういう文化もまだ残ってるとか無いとか。まぁ、相手は絵馬に描かれた人物だったり、人形ってとこもあって、実在の人間にはしないらしいけど。

 

作中では、日本には無い文化とか言っちゃってるけど、あったから!!

 

 

未婚の相手が見つからないからって、墓泥棒(死体泥棒)して闇市場とかで売ってたこともあるらしい。これが結構儲かったらしいから、怖いよね。しかも、冥婚相手を●した事件も実際にあるらしいよ。

 

いやいやいや、映画ガチじゃん!ほんとにあった系じゃん!!

あー、そういえば、作品のオープニングで「実際にあった話をベースにしてます」ってテロップあったかも。

 

「伏線回収までしっかりやりました」

 

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主人公が二人、そして一人は霊感少女ってことで、能力に目覚めたばかりの霊感少女が冥婚に巻き込まれたハウとイーハンを救うって展開はなんとなく察せる。ホラー映画好きなら、こういう展開は察せると思う。

 

ただ、そういうホラー好きが読めるであろう展開の裏を突いてくる部分があって、ものすっごく上手い。全部がつながった時「ヒェーーーーー」ってなる。

 

 

ただ、うっとおしいくらいハウとイーハンのイチャコラシーン見せられたりは、する。最後の「謎は全て解けた!」って、じっちゃんの名にかけて言えるシーンで、そこまで込みで?ってなる。

相手がアレで、だとするとイチャコラしてた相手も?えーーーーー!!想像したら吐き気がするから、しないことをおすすめします。

 

 

変に浮気疑ってたのも、ハウの親友の片思い相手に勘違いの嫉妬とかじゃないのか?!バスルームの幽霊はアレなのか(ネタバレ防止)!!

 

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ただね、個人的な感想なんですけど。

イーハンと冥婚ストーカー幽霊女(ストーカーやろがい)の普通の顔の区別がつかない。六回くらい見直して、やっと区別がついた。

 

台湾とか中国、韓国の映画・ドラマをほとんど見ないからかな?二人の主人公以外、ほぼ区別がつかない。

 

インインは唯一のショートカットだし、インインの親友の子は癖毛(パーマ?)でわかりやすいけど、他はもう区別が‥‥日本人キャストもどこにいたの?感がすごい。

 

 

海外ドラマとかで、アジア人の顔が判別しづらくて中国系の俳優さんを日本人役にしちゃう問題よくあるけど、「これかーーー!」って思った。謎が全て解けた!!

 

 

 

まぁ、いたるところに伏線張り巡らしてて回収もしっかりしてるから、終盤で面白さが倍になる。それまで、割とだら~っとしてるストーリーなのに、終盤にきてスピードマックス。序盤がつまらなくても、最後まで見ると「こっわ」ってなる。

 

 

しかも、原因が前前前世(RADかよ)にあるとか、予想の斜め上を行ってくれるのは良いよね。冥婚の相手選びの理不尽さが、すごい上手く描かれてる。前世のことを調べたら変なものが出てきちゃった件も、割と怖い。というか気持ち悪い。

 

「キャラ設定がイマイチ」

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ストーリーはそこそこ面白いし、ちゃんと怖がらせようとしてくるホラー。

なのに、キャラ設定とか背景が謎だらけ。だから面白味に欠ける。

 

まぁ、主人公二人にした段階で詰め込み感半端ないし、それが理由でキャラ背景を描く時間が足りなくなってるからなのかなー。

 

 

インインに霊能力がある理由は家系だとしても、16歳で覚醒した理由とか、父親の存在が空気なのも謎だし。海外出張設定とかで、それカットされたとか?母子家庭設定だったけど、台湾の映画コード的にNGだったとか?

 

ハウとイーハンの関係も同棲中、婚約者ってだけで、それが何か?って感じ。薄っぺらいというか、深みが足りない。

ハウは仕事人間なの?作中のイーハンは嫉妬深いの?もうちょっと描いてくれよ。

 

 

ハウの男友達も重要キャラなのに、名前すら出てこないし、どんな人かもよくわからない。ハウの番組のインタビュアーの女性に片思いしつつ、自分が推薦したとか言ってるけど。仕事仲間なの?最後まで「ハウの男ともだち」は、ちょっと‥‥。

 

 

キャラ設定しっかりしておいてー!!

 

下手したら、冥婚ストーカー幽霊が一番キャラ濃かったわ。死因とか、豹変前の美人な顔とか、豹変後のトラウマ級の顔とかしっかりしてたのに。

あと、霊能力者おばあ様も濃かった。活躍してくれなかったのが残念。

 

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ただね、Jホラーあるあるの「うしろ!うしろ!」ってのとか、チラッと幽霊登場シーンばかりかと思えば、がっつり幽霊出てくる場面とかもあって、怖がらせ方はJホラー&ハリウッドのハイブリット的な感じ。

 

私みたいにどっちも見飽きたって人とか、ハリウッド的ホラーの幽霊がっつり出てきます展開を見たい人とか、Jホラーのジメジメ幽霊を見たい人にもおすすめできる。

 

 

まぁ、ぶっちゃけ、どっち付かずで面白くないって事も無きにしも非ずだけど。

 

 

 

とにかく、赤い封筒は絶対に拾っちゃいけないという教訓を得られる映画だと思います。

 

中国では、お年玉とかも赤い封筒に入れるみたいだけど、落ちてるのを拾ったらダメ。例え話じゃなくて、ガチで人生終わる。

 

 

 

最後に、どうしても言いたかったことを残します。

供養の方法、雑過ぎやろwww

 

 

屍憶 SHIOKU(字幕版)

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  • ウー・カンレン
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