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丑三つ時でもホラー映画

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思ったよりも良作だった「ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」

どうも。

雨続きで冷え込んで、今年はお盆とか無かったよね。コロナもあるし。

雨と寒さで、地獄の窯の蓋も閉じるだろって思ったわ。

 

もう秋になる感じ?とか思ってたら、一気に夏が戻ってきて、いろいろてんやわんやしてる私です。

 

 

まぁ、お盆といえば心霊番組ですよ。

心霊番組といえば、最近ハマってるのが「怪談のシーハナ聞かせてよ」。 

 

仕事の合間とかにアマプラで時々見てるんだけど、合間のトークこっくりさんの話が出てきたので、今回は西洋式こっくりさん的なブツ、ウィジャボードに関するホラー映画について書きます。

 

 

『ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~』

 

2016年に制作されたアメリカのホラー映画。

2014年のホラー映画「呪い襲い殺す」の続編であり、前日譚。

監督・脚本はマイク・フラナガン

ウィジャ ビギニング ~呪い襲い殺す~ (字幕版)

 

【登場人物】

・アリス・ザンダー(エリザベス・リーサー):リーナとドリスの母。夫を事故で亡くしている。夫が残した家を守るためにインチキ霊媒師をして収入を得ている。占い師の家系の生まれらしい。

 

・ポーリーナ(アナリース・バッソ):通称リーナ。思春期真っ只中のザンダー家の長女。父が買い与えてくれた人形を大切にしている。

 

・ドリス(ルール―・ウィルソン):リーナの幼い妹。学校でいじめられている。

 

・トム・ホーガン神父(ヘンリー・トーマス):リーナとドリスの通う学校の校長。妻に先立たれてから神職についた。いじめられっ子のドリスを気に掛ける。アリスに気がある様子。

 

 

【あらすじ】

霊媒師を名乗るアリス・ザンダーは、自宅で降霊会を開いては微々たる収入を得ていた。しかしアリスには霊媒としての力は無く、二人の娘の協力とトリックを使ったものだった。

 

ある日、リーナは夜中に家を抜け出し、友人の家で羽目を外す。そこにあったウィジャボードで遊ぶが、友人の親に見つかり、アリスからも大目玉をくらう。 

その後リーナは、アリスの仕事道具にウィジャボードを使うことを提案。早速ウィジャボードを買ったアリスは、細工を施して仕事に使う準備をする。夜中、マーカスという名の姿の見えない誰かに誘われるまま、ドリスはウィジャボードを使う。

 

もともと火の車だったザンダー家の家計は限界を超え、自宅を差し押さえられてしまう。絶望するアリスだったが、地下室に前の住人が隠していった大金があると言い出すドリス。そこには本当に大金があった。

 

ドリスはウィジャボードを通して父が教えてくれたと言い、アリスとリーナの前で証明してみせる。アリスは喜ぶが、アリスが使うトリックを見てきたリーナは信じられない。

 

ドリスは学校を無断欠席し、アリスの仕事を手伝い始める。だが、体調に異変をきたすようになり、やがて得体のしれないものに体を乗っ取られてしまう。

 

一方、ドリスの無断欠席の理由を知った校長のトム神父は、アリスを食事に誘い、ドリスの交霊術に関して苦言を呈す。だが、アリスとの間には和やかなムードが流れていた。

 

やがてドリスの異変に気付いたリーナは、トム神父に相談するのだが‥‥

 


www.youtube.com

 

 

【感想やらなんやかんや】

 

まずこれ、見終わってから気付いたんですけどね。

続編だった。

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呪い襲い殺す」って作品が一作目、「ウィジャ ビギニング~呪い襲い殺す~」が二作目、ってか前日譚なんだけど、微妙に前作と繋がってるっぽい。

これは失敗したわ。

 

アマプラのおすすめに出てきたから、前情報無しで見て、おもしろいーーーーー!!ってなった後の絶望感よ。

 

これ、二作目を先に見ちゃうと、一作目の面白さが半減するタイプだと思う。一作目から見る事をオススメしたい。

一作目が面白いかどうかは置いといて。まだ見てないやつ。

  

「ミステリを隠し味に。」

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実際、内容どうよって聞かれれば、面白いの一言に尽きる。

ホラー映画にしては珍しく、霊能力=トリックっていうのが前提なのよ。

 

アリスはインチキ霊能力者だから当然なんだけれど、家具に仕掛けしといてポルターガイスト現象起こすとか、リーナとドリスが幽霊のフリするとか。

足とウィジャボードの動かすボードに磁石付けて、テーブルの下から操れるようにするとか、ね。

 

あからさまなトリックほど意外と見つからないっていうの思い出した。

 

あとは、コールドリーディング。アリスもドリスも、めっちゃ使ってくる。

もうね、ドラマ「トリック」見てる人ならアレか!ってなるやつ。「トリック」の母の泉の回で出てくるよ。 

トリック、年に一回以上は見てるわー。season1ならやむおち(DVD特典のカットシーン集)までがっつり見てるわー。何度見ても笑える素晴らしさよ。おっかーさまー。 

 

 

ただね、アリスは「残された人の心を少しでも癒したい」って吐露してて、インチキ霊能力者だけど悪意は無いのかなって思う。インチキだし、お金もらってるけどね。

 

 

 

アリスの台詞から、ちょっとだけ「心霊探偵八雲」シリーズを連想したよ。

点が三つあるだけで人の顔に見えるシュミラクラ現象(パレイドリア現象)が原因の心霊写真を、本当に幽霊が写ってるけど除霊したよーって言って安心させる話があったんだよね。

 あ、心霊探偵八雲の原作シリーズのファンだったりもします。完結おめでとうございます。

 

 

―――――脱線過剰―――――

 

 

そんなこんなで、ホラー映画なのにトリックがあるのが前提で、しかもドリスのトリックもまるっと暴かれちゃうわけですよ。 

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で、ドリスって憑依されてなかった?体乗っ取られるシーンあったよね?ってなるんだけど、そこはちゃんとホラー映画。

この世のものじゃない奴らはがっつり出てくるし、ドリスもしっかり乗っ取り完了してる。

 

ただ、ドリスはたぶん霊媒じゃないし、幽霊にも制限があるから、トリック使いましょかーってなってる。幽霊がインチキ使うという面白さよ。

 

そこらへんのトリック暴いたりするシーンとか、そこからの、え、じゃぁ幽霊ヤバいじゃん!!ってなるスピード感がおもしろ怖い。ちょっとミステリ入ってるんだけど、隠し味程度で、普通にホラー映画ってのが個人的に好印象だった。

 

ウィジャボードって普通に買えるんだって!」

  

Classic Ouija Board Game

すっごいどうでもいい話なんだけれど、ウィジャボードって普通に売ってるのね。

いや、なんかアメリカのホラー映画では屋根裏部屋とかにしれーっと置いてあるものだから、何も考えたことなかった。

 

アリスが普通にお店に並んでるウィジャボード買うシーンがあって、そんな簡単に買えるもんなのかと目を疑ったわ。しかも普通のボードゲームみたいに、箱に入ってて山積みにされてんの。説明書までついてるし。

 

文化の違いがこんなところに以下略

 

で、その説明書に書いてあるウィジャボードを使う時のルールが、この作品の中では意外な重要ポイントで。リーナが「これが原因だったのね!」って叫んだ時に、思わず笑ってしまった。

そのルール、ガチだったんかい!!

 

 

「様式美+予測不能な展開がおもしろ怖い」

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 終盤の、幽霊の正体がわかってからのスピード感が個人的に面白かったんだけど。憑依されたドリスが襲ってくる時とか、「志村、うしろ!うしろ!」っていう、ホラー映画の定番があるわけですよ。

 

さっさと逃げればいいものを、逃げずに全員で襲われるとか、人間離れした身体能力を発揮して襲ってくるとか、ホラーの様式美もがっつり組み込んである。

 

まぁ、ホラー映画のチート能力ともいえる神父様のお祈り無効化とか、そこから攻撃しますか?!って展開とか、父はそんなことしてたのかっていう、予想外の事も多くてハラハラさせられる。

要するに、予測不能。それがおもしろ怖い。筋も通ってるから、見ていて違和感を感じない。

 

 

ただ、なんで口なの?って疑問は残る。

アメリカでは、幽霊は口から入るもんなの?ドリスも口がえらいことになってたし。それともお口にチャック的なメッセージ??

 

一作目を見れば謎は解けるのかな‥‥解けるんだろうな、たぶん。気になるから、一作目の「呪い襲い殺す」も見てみよう。

 

 

余談なんだけれど、「呪い襲い殺す」って覚えづらいよね。日本の配給会社さん、そういうとこだぞ。

洋画のタイトルもしっかり考えてくれ!!っていつも思う。切実に。

 

タイトルとパッケージに騙されてZ級映画見ちゃうのも、そんなに嫌いじゃないけどね。