夜想曲じゃなくて、丑の刻参りのどす黒さだった映画「ノクターン」
どうも。
最近、AmazonとかNetflixオリジナル作品で、驚くほどの良作が増えてる気がしてる人間です。少し前にNetflixの「イカゲーム」とか、かなり話題になってたよね。私は見てないけど。
あと、友人からすすめられたNetflixのドラマ「DARK」の続きが気になって夜しか眠れない。season2までは見たんだけど、難しいんだよ!相関図書かないとわからなくなるんだよ!!配信オリジナルだからって侮るなかれって感じだよね、ほんと。
そんなこんなで今回は、Amazonオリジナル映画で超おすすめの「ノクターン」について、若干ネタバレしつつ書いていきます。未視聴の人は、目次を上手く使ってぷりーず。
『ノクターン』
Amazonオリジナル映画。
監督・脚本のズー・クアークは、本作で長編映画監督デビューを果たした。
【登場人物】
- ジュジュ(シドニー・スウィーニー):ジュリエット。通称ジュジュ。ヴィーの双子の妹。ヴィーと一緒に全寮制の音楽学校に通っている。すべてが姉とは正反対で、いわゆる陰キャ。担当教官は酒浸りのロジャー。ジュリアード音楽院を受験するが落ちてしまい、心を病んでしまう。
- ヴィ―(マディソン・アイズマン):ヴィヴィアン。通称ヴィー。ジュジュの双子の姉。マックスという彼氏がいて、友達も多く、強気で明るい性格の陽キャ。ジュリアード音楽院への進学が決まっている。担当教官は優秀な生徒だけを受け持つキャスク。
- モイラ・ウィルソン(?):音楽の才能に溢れていた女子生徒。発表会でのコンチェルトのソロが決まっていたが、突然自殺した。両利きだったこと、鏡文字が書けたこと、暗い性格だったことから「マッドモイラ」とも呼ばれていた。
【あらすじ】
恵まれた双子の姉ヴィーと、姉の影になっている双子の妹ジュジュ。
ある日、同級生のモイラが自殺して学校の発表会のコンチェルトの座が空いたため、新しいコンチェルト選考のオーディションが行われることに。
偶然モイラの遺品ノートを手にしたジュジュ。そこには「悪魔のトリル」の譜面と、いくつもの不気味な絵が描いてあった。その絵に合わせた行動を取ると、願った通りのことが起こり始める。
やがて、同じ曲をオーディション用に選んだことから、ヴィーとジュジュは大喧嘩。ヴィーの影に徹していたジュジュは、モイラのノートを武器に野心を現し始める。
だが、モイラのノートには5枚の絵しかなかったため、ジュジュは自分で6枚目の絵を描く。そこにはジュジュが認めたくないものが描かれていた。
【ネタバレありで書く感想とか考察】
最初に言いたい。
アマプラのあらすじに「悪魔と契約して姉の地位を奪い取る」みたいに書いてあるんだけど、悪魔なんか出てこない!!私にだけ見えてないとかいうオチじゃないよね?って思ったけど、本当に出てこない。
どちらかと言えば、「ブラック・スワン」みたいな、人間の心の闇を描いたダークな映画。ブラック・スワンがどんな映画だったか思い出せない場合は、このサイトさんがおすすめ。ゴリ押しさせて。
共感した理由
私、3歳の頃からピアノやってました。子供の頃の夢はピアニストでした。
だから、この映画はめちゃくちゃ「わかる」。そこそこできる子ヴィー、頑張っても双子の姉に勝てないジュジュ、酒浸りでやる気ゼロだけど厳しい真実を告げるロジャー教官、いやぁ辛い。登場人物のほとんど全員が音楽の光と闇を見ていて、どちらかといえば敗北者の側にいる。
私はといえば、ジュジュと同じ。努力しても及ばない、限界が見えてる。というのも、小指が短いから出せる音に限界がある。当時習ってたピアノの先生からそれを指摘された時……子供の頃だったからロジャー教官みたいな言い方じゃなかったけど、上を目指していくのは無理に等しいって理解した。
おかげで今の仕事やれてて、しかもピアニストの次になりたかったものってのは嬉しいんだけど。
この前、Twitterでこんな漫画の予告?が流れてきたのよ。そうなんだよね、無いよりはあったほうが有利というか……ねぇ?
脱線するけど、この漫画読もうと思ってる!!ピアニスト繋がりってことで、ここに書かせて。
ピアニストになれなかったアラサー女の話#漫画が読めるハッシュタグ #創作漫画 (1/10) pic.twitter.com/NfJxLYtHVh
— 輪立🎹リプライズ連載中 (@39wdc) April 22, 2022
でね、作中でロジャー教官がジュジュに、ピアニスト以外にピアノに携われる道を勧めるわけよ。ジュリアードを落ちた責任をなすり付けられても、ジュリアード1本に絞るなと言っただろう、と。酒浸りではあるけれど、この教官はしっかり生徒を見てる。いい先生だよ。まぁ酒浸りだけどね。
その言葉の意味を理解しようともせず、自分のピアノの限界をロジャーの指導力のせいにして退職に追い込もうとするジュジュには、何も見えてないんだろうと思った。ちょっとイラっとした。悪魔の力で全てをどうにでもできるって、盲目的な何かを感じた。
結局悪魔はいたのか
で、結局悪魔と契約したのかって話ですよ。まぁ悪魔は出てこないけどさ(2回目)。
余談だけど、作中に出てくるモイラのノートにあった悪魔と契約する譜面は、イタリアの音楽家ジュゼッペ・タルティーニが、夢の中で見た悪魔が奏でていた音楽を、そのまま譜面に書き起こしたっていう逸話があるヴァイオリンソナタ「悪魔のトリル」。ヴァイオリニスト必須の楽曲らしいよ。
で、モイラのノートには、譜面と一緒に絵が描かれてるのね。1は悪魔との契約、その次からはジュジュの望みとその代償みたいな感じなんだけど。ぶっちゃけ、どうとでも取れるんだよね。確かにヴィーが怪我した時の様子とかは似てるけれど、似てるだけ。そのまんまじゃない。だから、結局はジュジュの歪んだ妄想なんじゃないかな、と。
悪魔との契約はあったのかもしれないし、悪魔がジュジュの願いを叶えてたのかもしれないけれど、ジュジュの妄想や思い込みの方がしっくりくる。ホラーはホラーでも、オカルトホラーじゃなくて、人間の怖さ的な?
面白いのが、ジュジュとヴィーの対比。ヴィーの怪我の後が一番顕著に違いが出てるんだけど、入れ替わったみたいに、服のモサさとか手入れ感が変化してく。
それを見ていて、双子だから1人2役か…なのにこの演技の違いはすごいよな、やっぱりプロは次元が違うなーって思ってたら、別々の女優さんが演じてたというのは忘れたい。うん。思い込みって怖い。自分の目の節穴感も怖いw
ラストシーン
で、悪魔と契約したら碌なことにはならないっていうホラーお馴染みというか当然のラストが待ってるわけなんですが、どれが現実なんだろう?っていう。
コンチェルトとして演奏を終え、拍手の中で輝くジュジュ。逃げて飛び降りたジュジュ。誰にも気付かれないままずっと死んでいるジュジュ。
個人的な感想というか考察としては、飛び降りてジュジュは死んだか、少なくても一生目覚めることはない状態。もしかしたら大怪我で済んだかもしれないけれど、音楽家生命は閉ざられただろうね。
だから、学校にある誰にも気付かれない死体は、ジュジュの音楽家生命そのもの。仮に悪魔と契約してたのが妄想じゃなかったら、契約の代償ともいえるけど、それは違うと思ってる。で、コンチェルトとして結果を残した姿のジュジュは、自分の殻に閉じこもった彼女が見続ける夢、妄想、幻想。だってジュジュには、コンチェルトをやり遂げた後にピアニストとしての未来は無いから。
ジュリアードに合格してピアニストになる、それ以外を考えられなかったジュジュは、ヴィーから真実を告げられた瞬間に未来を失ったんだろうね。
あの誰にも気付かれないジュジュは、才能があると思い込んで楽をして、自分の思い通りの夢を見続ける姿なんだと思う。落ちた直後に誰も気付かないのは、その部分を(監督が)意図的に切り取ってるから。ジュジュのピアニスト魂だけは永遠に戻らなくなってしまったっていう、暗喩になってるんだと思う。
ちなみにAmazonオリジナル映画だから、アマプラ会員の私は無料視聴できたよ!クラシック音楽好きならゴリ押ししたい。でも、悪魔は出てこ以下略
【日記】私が遅刻されても怒らない理由
オンラインでの遅刻って許されると思う?遅刻しても、相手が怒らなかったら別にいいの?
今回はそんなことについて。
私は昔からSkypeを使って遠方の友人と通話する事が多かった。仕事の打ち合わせや面接も、zoom等のオンラインで行う事の方が多い。コロナ自粛ムードが強い時にはオンライン飲み会をやっていたし、Discord通話をしながらゲームなんて事もよくやっている。
でも、ネット特有のものなのか、指定時間よりも遅れてくる人は多い。
(もちろん仕事の打ち合わせは時間厳守。)
5分~10分の遅刻なら、私にも経験がある。昔は、使っていたPCのスペックの問題で、マイク設定に時間がかかったものだ。
それでも、予定時間に遅れる場合はどれくらい遅れるか連絡を入れて、先に始めていてほしいと伝えている。
オンライン通話で1時間遅刻された話
友人から相談を受けることになり、Discord通話をする約束をした。当日、相手はDiscordに現れなかった。
具合が悪くなったのかと心配し、何度かチャットを入れるも反応は無し。仕方がないので、”今日はもう待てない”、”連絡が欲しい”と残した。
その後、相手から連絡が入るも「急な用事が入った」「時間を間違えていた」らしい。一応私も大人だ。遅刻の理由が二転三転することに目を瞑り、待ったことに何も感じていない風の受け答えはした。遅刻を咎める事もなく「なんて時間にルーズな人なんだ。言ってる事も信用ならない。もう関わるのはやめよう」と思っただけで済ませた。飲み会やお喋り等ではなく、悩みの相談を受けるという目的があったのだ。信用するのが難しいと思われても仕方ないだろう。
なお、もう一度通話の約束をしたが、改善されるどころか3時間待たされたと付け加えておく。
この一件に限らず、たかがオンライン通話だからと言って平然と遅刻する人を何度か見かけた。早めに家事や仕事を終わらせ、通話の準備をして、いつ来るかわからない相手を待つ。どんな苦行なんだ。
5~10分遅れることは許容範囲内。だが、連絡もせずに1時間以上待たせるのはどうなのか。オンラインでもリアルでも、待つ身の辛さは変わらない。
この話を古い友人に打ち明けた際、遅刻した人に対して甘すぎると言われた。甘えの上で成り立つ関係は勧められない、とも。そして言い辛そうにひと言「ナメられてると思う」。
概ね私も同じ気持ちだ。だが遅刻に関して指摘する気は無い。お互い、いい大人なのだ。今更他人に言われたところで変わらないだろう。
映画にも遅れた、遅刻魔の元友人の話
オンラインから離れて、リアルでの遅刻の話をしよう。
ティム・バートン監督の「アリス・イン・ワンダーランド」の1作目を、友人たちと観に行ったことがある。(観に行ったのはこの映画。おすすめの映画サイトMIHOシネマさんのリンクを貼っておく。)
友人の1人は遅刻魔として有名だった。そして言わずもがな、映画には上映時間が決められている。事前に時間を決め、私がまとめてチケットを取っていたものの、遅刻されたらたまったものではない。チケット代もどうなるか……。
苦肉の策で、待ち合わせ時間を2時間早くした。普段から、連絡も無しに平気で1時間は遅れてくるような人だ。2時間の余裕があればと思っていたのだ。だが、友人が待ち合わせ場所に現れないまま映画が始まり、物語が佳境に入った頃に映画館に入ってきた。上映途中で人の動きがあるだけでも迷惑な話ではあるが、満席のうえ3D上映だったので、周囲にはかなり迷惑だっただろう。
なお、途中からではあるが、映画は見たということでチケット代は受け取った。
映画好きとしてはありえない一件だったため彼女とはスッパリ縁を切ったのだが、そこでも怒ったり苦情を言う事は無かった。何度も遅刻する友人に対して、既に諦めていたから。
この一件から、遅刻癖というものは治らない。注意したところで無駄。そういった気持ちが芽生えた。
だから、自分は遅刻しないように。
遅刻する人は、する。嫌なら縁を切る。そう決めた。
他人は変えられない
しかし、先日のDiscordの一件があり、オンライン通話での遅刻に対してはどうしようという思いが頭よぎった。感情を出し、注意すべきか。今まで通り、諦めて関りを絶つか。友人の悩みに真剣に向き合おうとしていたからこそ、悩んだ。
感情を出して怒れば、私の気分は(その時だけは)すっきりする。だが、遅刻癖はそう簡単には治らないことを知っている。そして、他人を変えることはとても難しい。
正直、私は他人のためにそこまで努力をしたくない。どうせなら、遅刻魔というレッテルを貼られて生きて欲しい。自分で気付くまで生き恥をさらせばいい。厳しい言い方だが、そう思ってしまう。
だから私は遅刻されても怒らない。だが指摘もしないし、何も期待しない。
他人を変える事はできない。
私にできるのは、関わり合いにならず縁を切る事だけだ。
いろんな意味でヤバい。恐怖と笑いは紙一重「恐怖人形」
どうも。
最近ちょっとヤバすぎる映画を見て、ブログ書く気力がカムバックじゃけぇのう!!(TRICK石原)
割と前から、人形のビジュアルといい予告編といい、良い感じにB級映画臭が漂ってて絶対に見ると決めてた作品。あと、Twitterで流れてくるFFさんの感想とか見て、私は大好物かもしれんと思ってた。
結果、「ヤバい」とした出てこなかった迷作だった。うん、好き。
マジヤベェー「恐怖人形」
【登場人物】
- 由梨(小坂菜緒):この作品のヒロイン。女子大生。カメラが趣味。
- 真人(萩原利久):由梨の幼馴染で片思い中の男性。
- 涼太(黒羽麻璃央):パーティー参加者の男性。チャラい。剣道初段。
- 玲奈(福島雪奈):パーティー参加者の派手な女性。SNS中毒。
- 徹(近藤雄介):パーティー参加者の男性。トイレが近い。
- まどか(石川瑠華):パーティー参加者のおとなしい女性。
- 美咲(水上京香):パーティー参加者のクールな女性。キャバで働いている。
- 北沢(萩原聖人):パーティー参加者の中年男性。通称おっさん。アル中。
- 麻生(黒沢あすか):会場に指定されたキャンプ場の管理人の女性。
- 和田(栗根まこと):オカルトに詳しい初老の男性。キャンプ場に押しかけてくる。
【あらすじ】
10万円の報酬が出るというパーティーへの招待状を受け取り、怪しいと思いながらも集まった男女。彼らは、山奥のキャンプ場で一晩過ごすことになる。しかし、不気味な人形が付きまとい始める。
SNSにUPした写真に人形が写っていて、それを呪いの人形だと言う初老の男性が、キャンプ場へと押しかけてくる。
由梨たちは気を取り直して遊び始めるが、呪いの人形の魔の手が迫っていた。
【感想という名のやべぇところ】
人気のない山奥のキャンプ場、チェーンソーを振り回すモンスター(呪いの人形)、集まった男女。「13日の金曜日」をはじめとするアメリカンホラー映画あるある要素に、ときめきが止まらない作品。
もう気分はドリュー・ゴダード監督の「キャビン」のシガ二ー・ウィーバーですよ、えぇ。
あ、キャビンも大好きだから、おすすめのサイトさんのリンク貼らせて。
ただ、いろんな意味でやべぇ展開が多すぎて、思ったようなホラーじゃなかった。ヤバさは「シャークネード」の1作目と並ぶ、かもしれない。方向がシャークネードとは違うけど。
個人的には好きなぶっ飛び具合だけど、万人受けはしないだろうなぁ。
人形のサイズがやべぇ
人形の最終形態のサイズがでかい。いや、徐々に大きくなっていく。そもそも、ヨシコ(ヨシエ?)が市松人形なでながら「大きくなぁ~れ」って、なんかヤバいよ。せつ子、それ、大きくならん。
その、ビッグサイズの人形さんが全力疾走するんだけど、そのビジュアルに笑いが止まらないwww
変に濃いキャラの参加者たちがやべぇ
まず、なんでこんな怪しいパーティーに参加した?
全員明らかにヤバい、もうなんか奨学金とか留学費用とか、そこまでブラックか?ってなる。(ブラックだけどさぁ)ノリで来ちゃった///てへp感がもう、ちょっと考えてって思う。いや、全員が集まらないと始まらないから、仕方ないんだけど。
まぁ、ミステリじゃないんだけどクローズドサークルものっぽくて、個人的に普通にテンション上がった。
そして、登場シーンからトイレが近いアピールとフラグが容赦ないトイレマン、剣道初段の実力を見せようとして見せなかったチャラ男、本当の意味でヤバい乱入者のオカルトじっちゃん。そんな中で存在感が消えかけるヒロインちゃん、幼馴染くん、おっさんが悲劇でしかない。
萩原聖人をこんなぶっ飛び映画で見れるとか、なんか貴重じゃね?ドラマ「あいくるしい」と「熱海の捜査官」は、未だに入れ込んで見てるからなぁ。
ちなみに主演はアイドルさんらしいけど、演技は見られるレベルで安心。
あと、男女のカップルのお色気サービスシーンはありがちだけど、まさかこんなところでLGBTへの配慮が?!一番のホラーだったわ。
ああいうのは、ガチで見たくない。同性での関係を否定する気はないんだけど、わざわざ見たくはない。真面目な話。
ぶっ飛び展開がやべぇ
後ろにいる……かと思ったら、予想外の場所からどーん!っていうのはホラーの怖がらせ展開あるあるだし、ちゃんとそういう展開もあるんだけどね。大抵は何かがズレてて、えっ?ってなる。
「着信アリ」の着メロが流れてビクっとなるはずのシーンで、「親方!空から女の子が!」って聞こえて、すっごい気が抜けるというか。そういうズレが多すぎて、もう、変に笑えてくる。
パーティーの真相とか、呪いの根源(?)は、ある程度は明らかにされて終わるし、ストーリーの矛盾とかもほぼほぼ無い。B級映画なのに。
でも、和田のよくわからん儀式が超低予算Jホラーにありがちで、真顔になってしまった。ニコ生ホラー百物語で毎年何作かは流れる、超低予算ホラー。
がっつりしたホラー映画を期待してると物足りないし、優良B級ホラーを想定してると脱力感半端ないと思う。
ただ、巨大化していく呪いの人形の動きのひとつひとつが、とにかく面白い。もうね、ホラーとか考えちゃいけない。目の大きさもヤバいけど、武器とか動作もヤバい人形を愛でる映画だと思えば、斬新で面白いよ。ドアくぐるの大変そうとか考えたらいけな以下略
私はNetflixで見たんだけど、アマプラでも配信してた!!今(2022/02/17)は、アマプラは有料だけど、Netflixは無料配信中。
気になったらちぇけらー。
【映画好きなら要チェック】おすすめの映画配信サービス比較サイト「MIHOシネマ」
どうも、お久しぶりです。
今回は見た映画……じゃなくて、映画を見る時にフル活用できるオススメの映画ブログを発見したので、こっそり紹介します。
映画情報サイト「MIHOシネマ」
映画好きなら、とりあえずブクマしておいて損はない映画紹介サイト「MIHOシネマ」さん。
ヒット作から歴史に残る名作、ニッチな層向けのB級映画、洋画邦画問わず、幅広く扱ってる。しかもなんと9000作品以上の記事がある。
私が大好きな「シャークネード」シリーズの記事もあった!!
ネタバレあり/なしのあらすじ・感想や考察・評価・視聴できる動画配信サイト(VOD)も詳しく載ってるから、知りたいことがすぐにわかる。かゆいところに手が届く。まさに至れり尽くせり。
とにかく読みやすい!
ネタバレあり/ネタバレなしの記事があって、タイトルに「ネタバレ」の文字があるのは、ネタバレありの記事。
あらすじは「起・承・転・結」に分かれていて、とにかく読みやすい!!しかも、キャスト一覧・感想・関連作品・無料視聴可能な配信サイトまで載ってる。
欲しい情報がどこかに必ずあって、シリーズ作品を全てチェック、なんてことも簡単にできちゃう。
VOD選びに困った時にも活躍
タイトルに「ネタバレ」って書いてないのは、これから映画を見る場合にピッタリのネタバレ無しの記事。キャスト、あらすじ、視聴可能な動画配信サービスといった情報がぱっと見られるという有能さ。
映画の情報だけじゃなく、映画を配信してる動画配信サービス(VOD)に関する記事も。どんなジャンルの映画が多いかも書いてあるから、迷ったときに使える。
検索方法も充実
だいたい映画紹介サイトの検索方法・ジャンル分けって、「恋愛・アクション・SF・ミステリー」みたいになってるよね?
MIHOシネマは、こんな風のジャンル分けになってる。こ、細かい。
もちろん、キーワードを入力して検索することもできる。
アカデミー賞を受賞した映画なんだけどタイトル思い出せないとか、話題の俳優さんが出演してる作品をもっと知りたいってときも大丈夫。
9000作品分の記事があるけれど、探してる映画の情報が簡単に見つかる。
味のある編集長のTwitterもオススメ
MIHOシネマには、公開予定の映画や上映中の映画のあらすじも掲載されてる。最新情報がベストタイミングで手元に入ってくるのは、本当にありがたい。編集長の影山みほさんのTwitterには、こんな呟きも。
【🌟今週公開(1/31~2/4)の注目映画🎬】
— 影山みほ | MIHOシネマ編集長 (@mihocinema) January 30, 2022
🎞鹿の王 ユナと約束の旅
🎞ゴーストバスターズ アフターライフ
🎞大怪獣のあとしまつ
🎞355
🔻各作品の紹介レビューはこちらhttps://t.co/mN6cEyhfgk
見に行く前に予習して作品をより楽しみましょう😊 pic.twitter.com/tfR4nLlyom
MIHOシネマ編集長、影山みほさんのTwitterもフォローしておけば、最新情報を見逃すことも無し!!
しかも、普段の呟きのクセが強い。時々ツボにはまって笑っちゃう、かもしれない。
実際の私のビジュアルなんですけど、幽遊白書の戸愚呂弟にアン・ハサウェイを足して、そこからアンハサウェイを引いた感じです。 pic.twitter.com/5YIbtw54jk
— 影山みほ | MIHOシネマ編集長 (@mihocinema) July 22, 2021
ジェイソン・ステイ寒
— 影山みほ | MIHOシネマ編集長 (@mihocinema) October 19, 2021
戸愚呂(弟)似の編集長が運営しているMIHOシネマさん、ほんとオススメです。
最後に
私は、友達に映画オススメする時にも、MIHOシネマさんをフル活用させてもらってます。あと、情報量・作品数・更新頻度が、映画好きのそれだと思えてくるんですよね。
余談ですが、この記事を書きながら「NYホームレス少女の映画のタイトルすぐ忘れちゃうんだよな」って思いだして、MIHOシネマさんで調べたんですよ。
あった、これだ!!この記事を書かなければ、忘れてることすら忘れて以下略
映画好きな方、おうち時間が増えたから動画配信サービスで映画を見たいと考え中の方は、MIHOシネマをちぇけらー。
隠れた名作映画!!メキシコ版パンズラビリンス「ザ・マミー」
どうも。
もう11月とかマジ?ありえない、何かがおかしい。と毎日思ってる人です。「体感3日で2020年終わった」って文章がブログの下書きにあるんだけれど、あながち間違ってない。
361日前にこのブログ始めたんだよ。1周年むかえちゃうよ。
そんなこんなで、今日は世間に知られてないけれどもっと評価されていいと思っている映画「ザ・マミー」について、若干ネタバレありで書いていきます。
まだ作品観てないよって人は、目次使ってくださいな。
『ザ・マミー』
「未体験ゾーンの映画たち2019」で公開されたメキシコ映画。
原題は「VUELVEN/TIGERS ARE NOT AFRAID」。
監督・脚本はイッサ・ロペス。
【登場人物】
- エストレヤ(パオラ・ララ):行方不明の母を待ち続ける11歳の少女。学校の先生からもらったチョークを、「3つの願い」に見立てて使っている。母の幽霊が見え、声が聞こえる。
- シャイネ(ホアン・ラモン・ロペス):ストリートチルドレンのリーダーの少年。母を「フアスカス」に殺され、顔には火傷の痕がある。フアスカスへの復讐を強く望んでいる。エストレヤの母が攫われた現場を目撃したらしい。
- カコ(イアニス・ゲレロ):町のギャング「フアスカス」のメンバー。龍の飾りがついた銃と携帯を持っていたが、シャイネに盗まれる。
- チノ(テノッチ・ウエルタ):黒い噂が絶えない政治家。「フアスカス」と繋がっている。
【あらすじ】
麻薬戦争中のメキシコ。
銃撃事件が起こり、学校から早く帰った11歳の少女エストレヤ。しかし、母親は行方不明に。1つ目のチョークを使い「母に帰ってきてほしい」と願ったエストレヤは、母の幽霊に悩まされるようになる。
そして、家に泥棒に入った少年シャイネ、モロ、ポップ、トゥッシの仲間になる。
ストリートで暮らす彼らは、町のギャング「フアスカス」に家族を奪われた孤児だった。エストレヤの母も「フアスカス」に攫われたのだと、シャイネは言う。
ある日、モロがフアスカスに攫われる。エストレヤはモロを助け、執拗に追ってくるカコを殺すためにアジトへと向かう。シャイネから銃を渡されたエストレヤだったが、2つ目のチョークを使い「殺したくない」と願う。
しかし、カコは何者かによって既に殺されていた。
突然ヘビが出てきて、驚いて発砲してしまうエストレヤ。監禁されていたモロを助け出すが、発砲音から、エストレヤがカコを殺した英雄だとシャイネたちは思い込む。
その日の夜、再び母の幽霊が現れて……
【ネタバレ上等で書く感想と考察】
未体験ゾーンの映画たち2019年公開作品で、アメリカの大手映画レビューサイトRotten Tomatoesで満足度100%をたたき出した映画。
しかも、ギレルモ・デル・トロ、スティーヴン・キングといった大物たちが大絶賛!!にも関わらず、やはり未体験ゾーン発というかなんというか、日本では知名度すら危うい感じになってる。
すごくいい映画だから見て欲しいんですよ、ほんと。
「原題邦題戦争、ここに勃発」
原題は「VUELVEN」。スペイン語で”戻る”とか”再び”って意味らしい。英題は「Tigers are not afraid」、”トラは恐れない”って意味。で、問題なのが、邦題の「ザ・マミー」。
ママの幽霊がキーパーソンだから、このタイトルなのはわからなくもない。ただ、トム・クルーズ主演の映画とのタイトルか被ってる。これはよろしくない。
2017年公開の「ザ・マミー/呪われた砂漠の女王」のこと。「ザ・マミー」を見ようとすると、トム・クルーズが出てくる。しかも、どっちもホラー映画。
違う、そっちじゃない。
こっちは、ママ(mommy)の幽霊とストリートチルドレンのメキシコ映画だから!!トム・クルーズも、ミイラ(mummy)も出てこないから!!
公開時期がそんなに変わらないし、同じホラーだからって、タイトル詐欺してあわよくば~みたいな感じにするのやめてくれ。そういうとこだぞ、B級映画界。
「パンズラビリンス要素」
作中で、3つの願いとか、トラに関する話が沢山出てくる。おとぎ話みたいなのも沢山出てくる。原題の「TIGERS ARE NOT AFRAID」にも納得。
序盤では、学校の授業で物語を考えるエストレヤが、トラになった王子様の物語を作ろうとしたり。ママが生きてた頃、自分はお姫様じゃなくて戦士だって話をしたり。
エストレヤが「森から連れられてきて置き去りにされて、トラは可哀想だ」って言うと、シャイネが「悪いことは全部終わったからトラは幸せだ」「トラは絶対に恐れない王様なんだ」って答えるシーンもある。
なんか、過酷な現実を生きるストリートチルドレンたちが主人公なんだけれど、そういう夢物語を入れることで、まだ幼い少年少女なんだって思い知らされる。
でも、ギャングが大手を振って歩いてる世界で、発砲事件は日常。油断すると攫われるし、その先に何があるのかはわからない。警察も信用できない。そんな中でストリートチルドレンとして生きて、ママの幽霊にも襲われるエストレヤの現実は過酷。
シャイネたちも全員家族を失ってる。
おとぎ話に頼らないと生きていくのが難しいくらい現実が過酷っていうのは、ギレルモ・デル・トロ監督の「パンズラビリンス」と同じなんだけれど、現実もおとぎ話にも救いがなさすぎる。あ、パンズラビリンス大好きです。
モロが死んで、エストレヤがカコを殺したんじゃないってわかってからは、シャイネもどこか諦めた雰囲気だし。エストレヤのママが殺された動画を、エストレヤが見るっていう残酷過ぎるシーンもあるし。
あまりにも、子供たちにとって救いのない世界。
その報復を、幽霊たちがエストレヤの代わりにやってくれるんだけれど、それもどこか物悲しい。
エストレヤとシャイネが「さよなら、クソガキ」って言い合って、シャイネは復讐のために建物の中へ、エストレヤはトラの幻想を通り過ぎて建物の外へと歩んでいくのも、結局は生と死は隣り合わせ、広い世界の裏側には炎に包まれた死の世界があるっていうイメージに見える。
見ていて、本当に胸が苦しくなる。
「3つの願い」
「ザ・マミー」に出てくる3つの願いは、シャルル・ペローの童話「3つの願い」でも、「アラジン」のランプの精への3つの願いでも、ましてやW.W.ジェイコブズの「猿の手」の3つの願いでもなくて。
あぁ、でも、「猿の手」に似てるかも?
猿の手は、願いを叶えた代償に大きなものを失うんだけれど、「ザ・マミー」のチョークを使った3つの願いも、最悪の形で願いが叶う。
- 「ママ、帰ってきて」=幽霊になったママが帰ってくる。
- 「殺したくない」=標的はもう死んでる&銃の飾りがヘビになる&命を狙われる。
- 「シャイネの火傷痕が消える」=火傷の痕の上を撃たれて、銃創と血で見えなくなる。
願いが叶っても、まったく嬉しくないんですけど?
幽霊のママは、復讐のために娘を利用する気だし。別れを告げて形見のブレスレットを渡したいってのも、娘を守りたいってのもあるけれど、がっつり復讐する気ですよねー?
殺したくないっていうのは、まぁ、死人は殺せないから叶ったけれど。殺したと勘違いされるようにするとか、願いを叶えてる相手、性格悪い……。
最後の願いは、特に辛い。出会った時から、シャイネとエストレヤは表裏一体みたいな感じだったし、エストレヤの嘘と、エストレヤのママの死を見せちゃったこと、モロの死が重なって、シャイネの生への執着が消えちゃった感じもしていたけれど。
悪魔か!死霊館のごっつい悪魔シスターが願いを叶えて以下略
「ちゃんとホラーしてるよ?」
ストリートチルドレンの過酷な生き様、麻薬に政治家にギャングといったメキシコの闇ばかりが見えて、ホラー部分が見えなくなってるけれど、実はかなりがっつりホラーしてる。
モロが死んでからは、モロの幽霊と動くトラのぬいぐるみが出てきて、可愛らしく見えるけれども!!
エストレヤの口からママのブレスレットの鳥が出てきたり、地面から出てきた大量の手に追われたり掴まれたり、紙コップみたいな入れ物から声以外のものが出てきたり。
あと、序盤に学校付近で発砲事件が起こって帰宅するエストレヤをずっとつけてくる、血みたいな何か。あれ、ママの念なのかな?延々とついてくるの、監督のこだわりを感じる。
死体部屋でママとエストレヤが再会するまでは、ずっと憑いてきてるから。あれって、結局エストレヤを守ってた気がする。(当社比)
でも、死体置き場の腐臭のする部屋に落ちたり、再会したママの腐敗具合だったり、やっぱりホラーはホラーだよ。
【最後に】
なんやかんやで、子役の演技とか存在感が光る作品。あと、メキシコ怖い!!ってなる。がっつりなホラーを期待すると肩透かしを食らうから、ダーク寄りのメキシコ版パンズラビリンスくらいの期待値にしておくのがおすすめ。
あと、社会派作品は好きだけれど、ホラーは無理って人にはゴリ押ししたい。
スティーヴン・キングの小説「シャイニング」「デスぺレーション」、ギレルモ・デル・トロの「MAMA」「ダークフェアリー」「パンズラビリンス」は子供が重要な役割を担ってるから、そういう作品好きな人には好まれそう。実際、私も好きな小説&映画だし。
なんやかんやで、まぁ、それくらい気に入ってる作品。あと、動くトラのぬいぐるみ欲しいんだけれど、どこで売って以下略
【好きな映画10選】POVホラー映画
映画どうも。
はてなブログ10周年特別お題「好きな◯◯10選」第……何回目だ?(本気で忘れた)とにかく、次から次へと「あれも好き、これも好き」ってジャンル別に好きな映画が出てくる映画バカなので、今回はPOV、モキュメンタリー、ファウンドフッテージホラー映画縛りでいきます。
POV、モキュメンタリー、ファウンドフッテージ映画大好き人間だから、たった10作品に絞れるか不安しかない。
【好きなPOV映画10選】
- 【好きなPOV映画10選】
- 10位「ザ・ベイ」
- 9位「オカルト」
- 8位「テイキング・オブ・デボラ・ローガン」
- 7位「地下に潜む怪人」
- 6位「トロール・ハンター」
- 5位「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」
- 4位「ヴィジット」
- 3位「スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町」
- 2位「The 4th Kind フォース・カインド」
- 1位「388」
POVとは
- POV:Point Of View。別名、主観ショット。登場人物の一人がカメラを回している体で撮影された作品。手ブレが多く酔いやすい反面、没入感は高い。
- モキュメンタリー:別名、フェイクドキュメンタリー。ドキュメンタリー風に作られた作品。監視カメラや記録映像などを取り入れる作品も多い。
- ファウンドフッテージ:モキュメンタリーの一種。見つかった記録映像を編集して流す、という設定の作品。
10位「ザ・ベイ」
2012年のホラー映画。
水質汚染調査をしていた海洋学者たちが偶然捉えてしまった、海辺の町での惨劇。
水質汚染に気付いた学者が警告するけれど、町はお祭り中で、言わずもがなパニックに。だから言わんこっちゃ以下略
とにかく、水質汚染された魚から出てくる虫が気持ち悪い。そしてグロい。虫が嫌いな人は、絶対に見ない方がいい作品。私は後悔したよ。そっちの意味では、トップクラスの怖さを誇る、と思う。
9位「オカルト」
2008年のモキュメンタリーホラー映画。
POV作品が多い、白石晃士監督作品。しかも、本人が本人役で出演するという嬉しい作品。
無差別殺人事件の謎を追う、映像制作会社勤務の白石監督。事件の生存者で、奇跡を起こせると自称するネットカフェ難民の江野。密着取材をするうちに、江野の目的が明かされていくという、社会派要素もある作品。
江野くんが守銭奴だったり、面倒な性格だったり、あぁなんかこんな人いると思ったりする。あと、宇野祥平の名前をもじって「江野」くんにしたらしいよ。
8位「テイキング・オブ・デボラ・ローガン」
2014年のホラー映画。
課題の撮影のため、アルツハイマーの老女と一人娘が暮らす家で密着取材をすることになった若者たちの恐怖体験を描いた。
嘘ついて取材するからだよ、言わんこっちゃないというホラーあるある……デジャヴュ?アルツハイマーの症状なのか、何かに憑りつかれてるのか、とにかく不気味としか言えない老女デボラの怪演がすごい。
長年抱え続けた秘密が大きすぎて、途中から斜め上をいく展開になるけれど、テンポが良くてデボラが怖いのは間違いない作品。あと、ラストが秀逸だから目を離さないでほしい。
7位「地下に潜む怪人」
2014年のPOVホラー映画。
パリの地下にある集団墓地カタコンベに、賢者の石の手がかりを求めて侵入した、若い学者と仲間たちの恐怖体験。カタコンベは実際に存在する集団墓地で、かなり古い歴史があるらしいよ。
無断侵入するからだよ、言わんこっちゃないというホラーあるある展開。予想を裏切るラストとか、完全に迷路と化すカタコンベが見どころ。とにかくスリリングな展開は面白い。それから、女性版インディージョーンズ感もある。
ただ、原題は「AS ABOVE SO BELOW」で、意味は「上の如く下も然り」。映画に合ってて意味深なのに、ここにも邦題問題が以下略
6位「トロール・ハンター」
2010年のホラー映画。
熊の密猟の調査とドキュメンタリー撮影をしていた若者たちは、偶然トロールに遭遇し、トロールハンターに助けられる。そして、トロールハンターに密着取材することになる。
POVといえば、どれだけリアルに近づけられるかが肝な部分があるのに、この作品はマイナススタート。トロールがいたらバレるって、大声で言いたい。
ギャグ展開もあるし、トロールハンターのおっちゃんの生活とか、ちょっとイカレてかなり個性的。トロールへの虐待は無いって、ラストで丁寧に言ってくるのもじわじわ来る。政府に雇われた極秘任務中のトロールハンターという設定も、ツッコミを入れずにはいられない。
それでもスピード感のあるストーリーとか、なんとも言えないエンディングは中毒になる。
5位「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」
2014年のホラーコメディ映画。
シェアハウスで共同生活中のヴァンパイアのビアゴ、ディーコン、ヴラド、ピーターの日常を描いた作品。監督のタイカ・ワイティティがビアゴ役を演じている。
タイトルは、言わずもがな「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のパクリインスピレーションを受けている。「トワイライト」「ブレイド」とか、ヴァンパイア映画ネタがあふれて止まらない映画。あと、ヴラド(862歳)は、ヴァンパイアのモデルになった串刺し公ヴラド・ツェペシュその人だよね?と聞きたくなる。
うっかりヴァンパイア増やしちゃったり、狼男と喧嘩をしたり、くだらない日常ものだけど変な面白さがある。POVコメディはそんなに多くないから、コメディ映画好きにもオススメしたい作品。
4位「ヴィジット」
2015年のホラーサスペンス映画。「シックスセンス」のM・ナイト・シャラマン監督作品。
シングルマザーの家庭で育った姉弟は、祖父母の家に遊びに行く。しかし、「楽しく過ごす」「好きなものを遠慮せず食べる」「夜9時以降に部屋の外に出てはいけない」という約束を破った2人は恐怖体験をする、というストーリー。
この映画に関しては、多くを語れない。というのも、「シックス・センス」のM・ナイト・シャラマン監督久々のヒット作だよ?それだけ言えば十分だよね。とにかく、見ればわかる!!
3位「スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町」
2014年のSFホラー映画。
映画学科の課題制作のために田舎町へやってきた若者たちが、町ぐるみの不可解な現象に巻き込まれていく。
POVホラーといえば、課題制作のためにカメラ回すのがお決まりのパターンのひとつ。。取材対象が明らかにおかしい行動を取っていたり、人間とは思えない顔をしてくるんだけれど、それがかなり不気味。
でも、とことん信じない。助けを求められても「カプグラ症候群だよ」って信じない。気付いた時には全部手遅れ~♪っていう、ホラー映画あるあるが最後まであって、POVホラーの様式美を極めた感がある作品。
ちなみに、カプグラ症候群っていうのは、親しい人物が偽者と入れ替わっていると思い込んじゃう精神的な病気なんだって。適当につけた病名じゃないのが、余計にリアル感を出してくる。
2位「The 4th Kind フォース・カインド」
2009年のホラー映画。
アラスカの田舎町に越してきた心理学者アビゲイル・タイラー博士が、夫の謎の死の真相を探るうちに、2人の子供を巻き込んで謎の存在に遭遇してしまう。催眠療法の記録を含めた実際の映像と、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の再現映像で進む作品。
実際の事件、実際の記録映像と言いつつ、フェイクドキュメンタリー。実際にあった体で撮影されているだけのフィクション。なのに、再現映像を入れるだけでリアリティが増してる、とんでもない映画。
しかも、実際のアビゲイルを演じた女優さんの外見が本格的にヤバい。リアルで拒食症なのか、特殊メイクと撮影方法で見せてるのかはわからないけれど、精神的に危うくなってる感が伝わってくる。
フォース・カインドの意味が「第四種接近遭遇」だから、わかる人にはわかっちゃう展開なんだけれど、それでも楽しめたよ。私はXファイルの大ファンで、わかっちゃった方の人だったりする。
1位「388」
2011年のファウンドフッテージホラー映画。「CUBE」の監督、ヴィンチェンゾ・ナタリ製作総指揮。全編監視カメラ映像のみという、斬新な方法の映画。
388番地の家の中に監視カメラが仕掛けられる。そして妻エイミーが行方不明になり、夫ジェームズは妻を攫った人物を探し出そうとするが、それらは全て記録させられていて……っていう作品。監視カメラ映像っていうのが、ストーカー目線というか、犯人目線で何とも言えない後味。しかも犯人不明、目的も不明。
流石はヴィンチェンゾ・ナタリ制作総指揮の不条理映画。大好物ですありがとうございます。(流れるように出てきたよ)
タイトルの「388」は、ラストで監視カメラ映像を回収した謎の人物が、記録映像のDVDに「388」って書くところから来てるみたい。もしくは、388番地の家だから、とか?
名作「CUBE」には及ばないけれど、かなりの不条理感を味わえる作品。
はっきり言います。
シリーズ化した作品は除きました。
「REC/レック」「パラノーマル・アクティビティ」「グレイヴ・エンカウンターズ」とか。好きだし、全部見てるんだけどね。
2010年くらいからPOVブームになって、ホラーといえばPOVの時代があったから、10作品選ぶのがもう大変。低予算の面白いB級映画が見られるのは嬉しいけど、数が多すぎると食痛気味にもなってくる。
それでもPOVは面白いんだよね。
最近は、「心霊マスターテープ」の寺内監督とYouTubeチャンネル「ゾゾゾ」の皆口さんという人が作ってる、YouTubeで配信中のフェイクドキュメンタリー「Q」がお気に入り。
気になる人はちぇけらー。
美女が解剖されるだけの映画、と思うべからず。「ジェーン・ドウの解剖」
どうも。
ひっっっさしぶりに、映画感想レビュー書いていきます。ずっとお題やってたから、ものすごく懐かしい気がする。そして、毎回選んでたタグを忘た。綺麗さっぱり忘れた。これはきっとアブダクションされて記憶から抹消され以下略
あと、これは下書きに埋まってたやつをちょっと書き直してる。下書きを消化しきった後が若干怖いのは、まぁ考えるだけ無駄だと思いたい、うん。
『ジェーン・ドウの解剖』
2016年のホラー映画。
監督は「トロール・ハンター」も手掛けた、ノルウェー出身のアンドレ・ウーヴレダル。
原題は「The Autopsy of Jane Doe」。
【登場人物】
・オースティン・ティルデン(エミール・ハーシュ):代々続く稼業の遺体安置所兼葬儀場を経営する父の元で、検視官補佐をしている青年。父トミーを心配しており、家を出てエマと一緒に暮らすことをためらっている。
・トミー・ティルデン(ブライアン・コックス):オースティンの父で、ベテラン検視官。2年前に妻に先立たれ、未だに立ち直れずにいる。老いた猫スタンリーを妻の形見のひとつとして可愛がっている。
・エマ(オフィリア・ラヴィボンド):オースティンの彼女。仕事を優先しがちのオースティンから、よくデートをすっぽかされる。
・ジェーン・ドウ(オルウェン・ケリー):ティルデン親子が検死解剖することになった、身元不明の女性の遺体。
【あらすじ】
とある殺人事件現場の家の地下から、身元不明遺体(ジェーン・ドウ)が見つかった。早期事件解決を望むバーク保安官は、彼女の検死解剖をトミーに依頼する。
そして、トミーとオースティン父子はジェーン・ドウの解剖を始める。しかし、傷ひとつ無い遺体からは、通常では考えにくい奇妙な点が次々と見つかっていく。
やがて、検死解剖室では怪奇現象が起こり始め、トミーとオースティンは、得体の知れないジェーン・ドウと共に閉じ込められてしまう。
【感想やら考察やらなんやかんや】
検死解剖室だけで進むし、ほぼ2人芝居状態の低予算映画なのに、素晴らしい面白さ(怖さ)。そこそこ怖いし、伏線も張り巡らされてるし、グロ描写耐性ゼロでなければ楽しめる、と思う。
ちなみに、ジェーン・ドウ(Jane Doe)は、身元不明の女性のご遺体とかにつける仮の名前。男性の場合はジョン・ドウ(Jone Doe)。日本でいう「山田太郎」とか「山田花子」的なイメージで大丈夫。
「解剖シーンがリアル」
アメリカのドラマ「CSI」シリーズで、リアリティのある検視官の仕事風景を目にしてきた私だけど、これは一味も二味も違ってた。
まず、全身隠してない。これはね、女性目線でもちょっと「えっ、え?マジで?」って混乱した。女優魂が凄すぎる。まぁ、本当に隠さなきゃいけない部分(内臓)までオープンになるから、ちょっとくらい見えたってどうってことなかったwww
話ズレるけれど、「CSI」シリーズ大好きだったなぁ。マイアミ<NY<<<ベガスで好きだった。鑑識の話なんだけれど、検視官もちゃんと活躍してた。他のドラマで「ドラマで変な影響を受けた鑑識が~」みたいなネタにされてるのも、なんか好き。
NYのスタイリッシュ感も良かったけれど、やっぱり本家のベガスは最高。
ジェーン・ドウにメスを入れたあとで血が溢れていくシーンにはゾッとしたし、グロ映画でもないのに、見ちゃいけないものを見ているような気持ち悪さがある。ご遺体から血が溢れるなんて、滅多にないから。
こういう、普通じゃありえないっていうような専門知識を、トミーがオースティンに教える形で自然に解説していってくれる親切設定もあるから、専門知識が無くてもわかりやすいと思う。
ただ、解剖中にご遺体の骨にさわって怪我するのは「おいおい、不注意が過ぎるだろ!今のは超常現象とか関係ないわ!!」ってツッコミ入れたくなった。あれは……ちょっと、ねぇ。病気とかあったら、確実に感染するようなヤバいやつ。
あと、ご遺体から見つかる手がかりすべてが、アメリカ北東部に、そしてセイラムの魔女裁判に繋がっていくのがなるほど~ってなる。地味に入り込んでるミステリ感、個人的には大好きだなぁ。
そして、メスを入れて手掛かりを得るほどに逃げ道が消えていくのが面白い。謎を解いて相手の正体がわかれば、対抗手段が見つかりそうな気がするじゃん?その逆になっていくの、なんか斬新な気がした。
あと、体をバラしていくほど、行動範囲とかが狭まっていくのも、なんか楽しかったなぁ。作り手、上手すぎるだろーと思った。まぁ、「トロールハンター」の監督の作品だし、面白くないわけがない!!
ところでトロールハンターハリウッドリメイクの話はどこにいったんだろう?
「ラジオが返答してるんですけど?」
なんか面白かったのが、ラジオの反応。ママが言ったの~心に光を~悪魔がきたら~みたいな、古臭い感じのカントリーミュージックが意味深で、ラジオの音楽がその曲に変わるたびに不穏な雰囲気になっていくの楽しい。ラストの車内でもこの音楽流れてたし、何かしらのスイッチみたいな役割なのかな。
映画用に作られた曲かと思ったら、The McGuireSistersの「Open up Your Heart」って曲だった。びっくり。
あとは、解剖を中止して外に出る提案したオースティンに「もう手遅れ」ってラジオがタイミングよく応えたり。これ、リアルにあったら気持ち悪いよね。何度も続いたら、超常現象……というかオカルト案件になりそう。返事するラジオ。
そんな感じの怪談話聞いた気がすると思ったら、あったわ!!
映画「残穢」の前日譚&スピンオフのオムニバスドラマ「鬼談百景」の中の「空きチャンネル」。岩澤監督作品。こっちはほぼ確実に怪奇現象(幽霊?)の仕業だけれど、上手い具合にラジオと会話できちゃってるのがおもしろ怖い。
あと、嵐のニュース流したりもしてた。これね、ジェーン・ドウが運ばれてくる前は「数日間晴れ」みたいな天気予報のニュース流してたのね。それが、ジェーン・ドウが運ばれてきたら「今夜は嵐」って天気予報に変わってて。
すごい細かいところまで伏線が貼ってあって、見つけた時には「私、天才じゃん!!」って気分を一瞬だけ味わえた。いや、ほんと、一瞬だけ……
「ジェーン・ドウの正体と目的」
ジェーン・ドウは結局何がしたかったのかって考察(妄想)してみたとき、自分が味わった痛みを他の人間にも味合わせたいんだと思った。で、トミーが傷を負うかわりにジェーン・ドウの傷が治っていったから、動く体を取り戻すのも目的なのかなーと。
魔女完全復活、みたいな。
すべてはジェーン・ドウが見せた幻覚説も否めないんだけれど、そういう夢オチ的エンドよりはロマンがあると思う。ロマンというか、物語の深み?みたいな??
まぁ、体を取り戻すのにはトミーがやったような約束(むしろ契約?)とか、ジェーン・ドウの体で怪我を負うとか、ひとりの人間としか交換できないみたいな、いろんな制約がありそうだけど。
あと、ラストで運ばれてるときに例の曲が流れてジェーン・ドウが動く、ホラー映画あるあるの、続編があるかもねって終わり方。嫌いじゃないからいいんだけれど、続編をにおわせるラストは本当に多いよね。
ところで、ジェーン・ドウ役は精巧に作られた人形かと思いきや、オルウェン・ケリーっていう女優さんだった。モデルもやってるらしいよ。
まばたきすらしないのに、滲み出る迫力がすごい。撮影角度もあるんだろうけれど、死体役なのに、かすかに感情がわかるような……でもやっぱりわからない。この女優さんの将来が、一番怖い(誉め言葉)。
エミール・ハーシュは、若手注目株からの暴力事件か何かで姿を見なくなってからの作品だったし、ブライアン・コックスも言わずと知れた名俳優だから……あれ?役者さん、実力派揃いだった。今気付いた。